「EQUS」は、大容量のカーゴスペースを持つ電動バイク。都市生活者の通勤や買い物向けに設計された。


欧州各国や米国では自動車通勤を止め、電動バイクや電動アシスト自転車での通勤に切り替える人が増加している。だが、これらの移動手段は大量の荷物を運搬するには不向きだ。通勤時に大きな荷物を運ぶ必要のある人や、週末などに大量に食料品を購入してスーパーから家まで運ぶ必要のある人にとって、自動車は手放せないというケースも多い。


「EQUS」は、この問題を解決する電動カーゴバイク。リモートステアリングシステムを採用し、フロントホイールとシートの間に広大な空間を作り出した。この空間を大容量のカーゴスペースとすることで、通勤や買い物に対応可能となっている。カーゴスペースは単に容量が大きいだけでなく、異なった形状をした様々な種類の荷物を運ぶことが可能だ。

「EQUS」は、リモートステアリングシステムを採用した電動バイク
「EQUS」は、リモートステアリングシステムを採用した電動バイク

フロントホイールとシートの間に広大な空間を作り出した
フロントホイールとシートの間に広大な空間を作り出した

異なった形状をした様々な種類の荷物を運ぶことができる
異なった形状をした様々な種類の荷物を運ぶことができる

リモートステアリングシステムの採用は、広大なカーゴスペースを生んだだけではない。ステアリングとフロントホイールが物理的に切り離されたことで、路面からホイールを通じてハンドルに伝わる振動がほとんどカットされた。「それでは、路面状況が分からない!」とか「バイクは、あの振動が良いんだよ!」という人が多いのも事実だが、趣味ではなく通勤や買い物の手段として電動バイクを選択する人にとっては、不快な振動はない方が良いだろう。

ステアリングの振動がない、初心者にも乗りやすいバイク
ステアリングの振動がない、初心者にも乗りやすいバイク

「EQUS」を開発したのは、Juan Ortiz Rincon さん、Alejandra Hanashiro さん、Paula Cossarini さん、それに Mariano Pellegrino さんによるチーム。チームは、この新しい形状の電動バイクの設計を、一から手掛けたという。

「EQUS」のプロトタイプ  これは、あまり乗りたくない
「EQUS」のプロトタイプ
これは、あまり乗りたくない

EQUS は、2014年の「レッド・ドット賞:デザインコンセプト」を受賞している。