水素で走るクルマ、燃料電池車(FCV)。排気ガスを出さず、かなりの長距離を走れるのが魅力だが、誰もが乗れるようになるためには課題もある。燃料の水素を補充する施設の不足だ。トヨタ自動車、本田技研工業(ホンダ)、日産自動車の3社はその解決に動き始めた。

海老名水素ステーション
海老名水素ステーション

FCV が燃料を補充するための「水素ステーション」は、ようやく整備が端緒についたところ。2015年1月時点で建設や計画が進んでいるものは数十か所にのぼるが、実際に稼働しているのは神奈川県海老名市、兵庫県尼崎市、東京都練馬区など一握りだ。


尼崎水素ステーション
尼崎水素ステーション

練馬水素ステーション
練馬水素ステーション

燃料電池の業界団体である燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)は、開所済み、あるいは直近に開所予定のステーションの一覧を地図上に示す形で公開している。

水素ステーションの数はまだ少ない
水素ステーションの数はまだ少ない

なるほど、ながめてみると、やはり FCV を日常利用するには少なすぎる印象だ。

日本政府は、補助金による水素ステーションの設置支援や、運営支援などを決めているが、自動車大手3社も後押しのための施策に取り組もうとしている。今後、水素ステーションの運営に関する費用の一部負担などを検討していくという。

こうした動きが、水素ステーションの数を大幅に増やすことを期待したいところだ。