世の中に「開かずの踏み切り」数あれど、JR 戸塚駅の北側にある戸塚大踏切ほど極端なところも少ないだろう。ピーク時には1時間のうち57分間遮断されるというありさま。地元・横浜市は対策として、地下と上空にそれぞれ車道と歩道を通した。

横浜市戸塚の奇妙な名物、「開かずの踏み切り」
横浜市戸塚の奇妙な名物、「開かずの踏み切り」

戸塚大踏切は、いわば開かずの踏み切りの代名詞。1日のうち14時間は遮断機が降りている状態だともいわれ、名物ではあるが、不便でもあった。横浜市は対策として2014年に大きな歩道橋「戸塚大踏切デッキ」を開通。これで歩行者と自転車の問題は緩和したが、クルマについてはまだそうはいかない。

続いて2015年3月25日に、ようやく地下車道「戸塚アンダーパス」が開通。従来は大踏切を迂回する場合、横浜、大船方面どちらに向かっても約 4km 移動しなくてはならなかったが、このアンダーパスのおかげで戸塚駅東西の行き来が約 3km 短縮できるようになる。

地下車道「戸塚アンダーパス」が開かずの踏み切りの幕引き役になる
地下車道「戸塚アンダーパス」が開かずの踏み切りの幕引き役になる

このアンダーパス。実は2002年に計画を決め、2005年に工事に着手したもの。10年かけての竣工だ。いかに昔から横浜市が開かずの踏み切りに頭を痛め、準備を進めてきたかがうかがえる。

工事は10年がかり
工事は10年がかり

なかなか長丁場でした
なかなか長丁場でした

それだけに、市では成果について色々と期待している。まずデッキに歩行者と自転車、アンダーパスにクルマを通すことで、双方を分離し、事故のリスクを下げられると見込む。もちろん、踏み切りでの電車の事故も起きなくなるはずだ。さらに緊急時に踏み切りに足止めされない輸送路を確保できると見込む。

なお、アンダーパス開通前日の3月24日には、記念式典の終了後に誰でも参加できるウォーキングイベントがある。クルマ専用の地下道を徒歩で歩ける最初で最後の機会になる。横浜市によると、事前申し込みは不要で、開放時間は15時までという。

ちなみに、開通にあわせて、戸塚大踏切は閉鎖。日本から、開かずの踏み切りが1つ、消えることになる。

「開かずの踏み切り」解消の立役者、戸塚アンダーパス。  ただ一度だけ歩ける機会、いかが?
「開かずの踏み切り」解消の立役者、戸塚アンダーパス。
ただ一度だけ歩ける機会、いかが?