愛媛県松山市内を走るレトロでキュートな「坊っちゃん列車」。3月下旬からその車内で利用者が手持ちのスマートフォンなどを使って無料のインターネットを楽しめるようになる。地元の私鉄、伊予鉄道が公衆無線 LAN サービス「えひめ Free Wi-Fi」を導入するためだ。


松山市駅、古町、道後温泉駅などを走る坊っちゃん列車の歴史は、伊予鉄道開業間も無い明治21年導入の蒸気機関車にさかのぼる。坊っちゃん列車という呼び方は、夏目漱石の小説「坊っちゃん」で登場人物が利用したことから来ている。

多くの人に親しまれたが、鉄道の電化に伴って、蒸気機関車の居場所はなくなり、路線から姿を消した。しかし21世紀に入り、地域活性化のために復活の機会を得たのだ。今は石炭と蒸気の力ではなくディーゼルエンジンで動いている。煙突から出ている煙に見えるものは実は蒸気だけだ。

車内も昔の面影こそとどめているが、安全基準は現代のものに準拠している。乗客の利便性を図る試みも盛んだ。

明治を思わせる車内です
明治を思わせる車内です

今回のえひめ Free Wi-Fi は、坊っちゃん列車を含む、伊予鉄道の市内電車で利用できる。使い方はまずスマートフォンの「設定」から「Wi-Fi」を選択し、ON にしたうえで、「Ehime_Free_WiFi」を選択。Web ブラウザを起動し、専用サイトを開いてから、 言語選択、利用規約、セキュリティレベルへの同意を済ませれば完了だ。ちなみに同サービスは、愛媛県が交通機関やレストラン、ホテルなどあちこちに設置を促しているもので、鉄道を降りたあとも松山市内の色々な場所で使える。

そこに Wi-Fi。これってレトロフューチャー、なのかな?
そこに Wi-Fi。これってレトロフューチャー、なのかな?

地元のお店を探したり観光情報を調べたり、あるいは坊っちゃん列車の写真をソーシャルメディアに投稿するといった用途に役立ちそうだ。何だかスチームパンク、いや、サイバーパンク、とも違うが、とても楽しそうなサービスだ。