トヨタ自動車のステーションワゴン「カローラフィールダー」とセダン「カローラアクシオ」がマイナーチェンジされた。安全機能を大幅に強化しており、4月1日から販売が始まる。

カローラフィールダー
カローラフィールダー

カローラアクシオ
カローラアクシオ

新たな安全機能「Toyota Safety Sense C」を採用しており、レーザーレーダーとカメラを組み合わせて周囲の危険を回避する。代表となるのが「衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)」。前方の障害物を検知し、衝突の危険がある場合、まずドライバーにブザーとディスプレイ表示で警報を出し、ブレーキを踏むよう促す。仮にブレーキを踏まなかった場合でも、例えば前方の停止車両に対し 30km/h で走行しているのであれば、自動で減速する。自動減速は約10~80km/h の幅広い速度域で作動し、実際に発生している追突事故の80%以上に対応できるという。


カメラとレーダーを2つながら備える
カメラとレーダーを2つながら備える

カメラを使う安全機能としてはほかに「レーンディパーチャーアラート(LDA)」「オートマチックハイビーム(AHB)」もある。LDA は走行車線の白線や黄線を認識し、車線逸脱の可能性を検知した場合にはブザーとディスプレイ表示でドライバーに警報を出す。AHB では、カメラによって対向車のヘッドランプ、先行車のテールランプなどを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替える。

このほか先行車を検知し、信号待ちなどで先行車が発進したことに気づかず停止し続けた場合、ブザーとディスプレイ表示でドライバーに知らせる「先行車発進告知」機能も設定する。シフト操作時における急発進を抑制し、衝突時の被害軽減に寄与する「ドライブスタートコントロール」や、急ブレーキをかけるとハザードランプが自動的に点滅し、後方の車両に注意喚起する「緊急ブレーキシグナル」を標準装備している。

エクステリアに目を向けると、フィールダーは「スポーティ」がテーマのデザインとなっている。ロアグリルに大型化した台形形状とワイド感を付与する横バーを採用して「アンダープライオリティ」を表現。またアッパーグリルからヘッドランプへ連続したメッキ加飾により、ワイド感と精悍さを打ち出している。リヤビューはリヤコンビネーションランプの形状を変更し、水平方向の流れによるワイド感とシャープな印象を持たせた。


上位グレード「AEROTOURER」および新グレード「W×B」にはドットパターンのフロントロアグリルや、LED クリアランスランプを採用して存在感を強調。さらにリヤにシャープなロアガーニッシュを追加している。

アクシオは「モダン」がテーマ。ロアグリルを拡大したフロントバンパーと、アッパーグリルからヘッドランプへ連続したメッキ加飾により、左右への広がりを強調している。リヤビューはリヤコンビネーションランプの配置を変更し、ライセンスガーニッシュを含めた横方向の流れにワイド感を出した。さらにリフレクターを低い位置へ変更し、サイドへ流れるバンパー下端の造形で安定感をあらわした。


インテリアはいずれもステアリングホイールとシフトノブの本革巻きに高触感なスムースシボを採用。一部グレードはシフトハウジングとシフトベゼルをピアノブラックとし、シフトハウジングにメッキ加飾を追加している。サイドのエアコン吹き出し口の形状を変更し、操作性と質感を向上。フロントカップホルダーに LED スポットランプを設定した。またマニュアル車を除く全車の運転席にフットレストを標準装備した。

フィールダー、インテリア
フィールダー、インテリア

アクシオ、インテリア
アクシオ、インテリア

ボディカラーではフィールダーに鮮やかな「オレンジメタリック」を用意し、「W×B」の専用色「クールボルドーガラスフレーク」をオプション設定した。アクシオに深みのある「ヴィンテージブラウンパールクリスタルシャイン」をオプション設定している。

2WD・CVT車は 1.5L 新開発エンジン(2NR-FKE)を採用。燃費はアクシオが JC08 モードで 23.4km/L、フィールダーは 23.0km/L。ハイブリッド車に採用しているアトキンソンサイクルのほか、VVT-iE4 などを採用し、燃費と動力性能の両立を図った。アイドリングストップ機能も標準装備する。「平成32年度燃費基準」を達成するとともに、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定取得とあわせ、エコカー減税対象となる。

なお、ハイブリッド車は燃費効率 33.8km/L を実現。「平成32年度燃費基準+20%」を達成し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定取得とあわせエコカー減税の対象となる。