英国プリマス大学で開発された手漕ぎ自転車。その最初のテスト走行が実施された。同大学のエンジニアと学生はこの新型車両により、女性パラサイクリストによる手漕ぎ自転車最高スピードの世界記録更新を目指す。

新型手漕ぎ自転車、世界記録に向けてテスト走行
新型手漕ぎ自転車、世界記録に向けてテスト走行

新型車両に搭乗するのは、パラサイクリストの Liz McTernan さん。この新しい自転車を駆り、1995年5月13日に樹立された Tracy Miller さんによる世界最高速度、時速21.39マイル(約34.42キロ)に挑戦する。


新型車に搭乗するパラサイクリストの Liz McTernan さん
新型車に搭乗するパラサイクリストの Liz McTernan さん

McTernan さんは新型の手漕ぎ自転車について、次のように感想を述べている。

「昨年の10月に初めてプロトタイプを試したとき、新しい車両には優れた技術が結集され、かつコンパクトであることに本当に驚いた。試走は素晴らしかったが、ハンドルやブレーキ、ライディングポジションなどに慣れるには、まだ時間がかかる」

この手漕ぎ自転車では、手は推進力を生み出すことに専念。ハンドルは手ではなく、頭で切るシステムになっている。頭部の位置に設置されたパッドがハンドルの役割を果たし、これを頭でコントロールしてカーブを曲がる仕組みだ。このようなシステムに慣れるのに時間がかかると、McTernan さんは述べているのだろう。

ステアリングは、手ではなく、頭で切る
ステアリングは、手ではなく、頭で切る

記録への挑戦は今年の9月、ネバダの砂漠で実施される。時速21.39マイル以上で200メートル以上走行すると、世界記録樹立となる。