温故知新というべきか。正面から見たようすが「鉄人28号」みたいだと最近あらためて Facebook で評判になっているのが、北海道にある廃線、三菱大夕張鉄道の車両だ。

北海道の空にガオー!(提供・三菱大夕張鉄道保存会)
北海道の空にガオー!(提供・三菱大夕張鉄道保存会)

三菱大夕張鉄道は、1世紀も前の明治44年(1911年)に開通。もともとは石炭や木材の輸送に使われたが、道路が未整備だった当時は沿線住民の足としても親しまれた。1987年に廃線となったが、現在も「三菱大夕張鉄道保存会」が、貴重な地域の遺産として車両を補修している。


さて話題になっている写真は、線路の雪を取り除くための「排雪列車(ラッセル車)」だそう。鉄道ファンのあいだでは古くから知る人ぞ知る列車のようだが、こうして見ると、どこか斬新で、未来のデザインのようにも思える。

排雪列車として活躍していた当時の写真  (1972.12.25・伊藤保則氏撮影、提供・三菱大夕張鉄道保存会)
排雪列車として活躍していた当時の写真
(1972.12.25・伊藤保則氏撮影、提供・三菱大夕張鉄道保存会)

過ぎ去った昔には、振り返ると今も多くの驚きが隠れていると実感させてくれる。

なお、大夕張鉄道保存会は夏から秋にかけて幾つかのイベントを行うそう。6月7日に「夕張の産業遺産を歩いて見る会 楓・登川編」、9月6日に「汽車フェスタ」、10月初旬に廃線跡バスツアーを予定している。

暗闇に浮かぶ大夕張鉄道の「鉄人」(提供・三菱大夕張鉄道保存会)
暗闇に浮かぶ大夕張鉄道の「鉄人」(提供・三菱大夕張鉄道保存会)