鉄道旅行の友として名高い、交通新聞社の「JR 時刻表」がついに、iPhone や Android スマートフォンで利用できるようになる。5月28日からアプリケーションがダウンロード可能。初回は14日間無料。その後は1か月(30日)960円などとなる。ただし7月末まではキャンペーンとして480円で使える。

JR 時刻表に電子版
JR 時刻表に電子版

駅の売店や書店に置いてある時刻表といえばたいてい、交通新聞社の「JR 時刻表」か JTB パブリッシングの「JTB 時刻表」が目立つ。もし「青春18きっぷ」などを使ってのんびり鉄道旅行をしたことがあるなら、どちらかを買った経験のある人は多いに違いない。


時刻表をスマートフォンで使えるとなれば、当然試してみようという人は少なくないだろう。とっくに登場しているはずでは、あるいは登場していなかったとしたら、どうしてなのかという疑問も浮かんでくる。

交通新聞社に問い合わせたところ、従来もスマートフォンやタブレット向けに「ぴたのり」という乗換案内サービスや、駅別時刻表「ポケット時刻表」のアプリなどは開発、公開してきたが、いわゆる時刻表そのもののデジタル化は今回が初めて。

もちろん以前よりユーザーから「デジタル版を出して」という声は多く、計画はあった。ただ、デジタル化するなら、例えば「Kindle」で読める普通の電子書籍のようなものでは面白くないと思い、色々と考えた結果、カスタマイズ機能のあるアプリを開発していたのだとか。

カスタマイズ機能というのは何かというと、例えば東海道新幹線のダイヤを見る場合、「のぞみ」「ひかり」「こだま」号が走っている中で「のぞみ」号だけを絞り込んで表示する、といったことができる。また「東京駅発時刻」と「新大阪駅着時刻」など、特定の駅の時刻のみを表示できる。

時刻表の画面はこんな感じ
時刻表の画面はこんな感じ

のぞみだけ絞り込んで表示したり
のぞみだけ絞り込んで表示したり

途中駅を割愛して「東京駅発車時刻」と「新大阪駅到着時刻」だけ表示したり
途中駅を割愛して「東京駅発車時刻」と「新大阪駅到着時刻」だけ表示したり

また時刻表の着時刻をタップするだけで、その駅からの乗継列車の発車時刻を一覧表示できる。さらに複数の路線の時刻表を1画面で表示することも可能。これに加え日付指定ができ、その日に運転する臨時列車もすべて見られる。

乗り換え案内サービスと時刻表のいいとこどりを狙ったアプリという感じだ。

路線図も簡単に見られます
路線図も簡単に見られます

路線図をタップして経路検索、時刻表を見られる
路線図をタップして経路検索、時刻表を見られる

ところで交通新聞社では、デジタル版を出したからといってアナログ版(印刷版)の発行をやめる訳ではない。印刷版を使い慣れた人の好みや、紙の保存性のよさ、旅の記念品として残したいという需要をかんがみて、今後も続けていくそう。

なお、JTB パブリッシングでは今のところデジタル版の JTB 時刻表を出す予定はないそう。