フォルクスワーゲンの「Polo GTI」「Golf GTI」「Golf R」に、6年ぶりとなるマニュアルトランスミッション(M/T)モデルが設定され、6月11日から受注開始される。納車は「Polo GTI」「Golf R」が9月、「Golf GTI」が10月を予定している。


これまでフォルクスワーゲンでは、オートマチックトランスミッションと同様の扱いやすさを持つ「DSG」トランスミッションを主にラインアップしてきた。だが今回、マニュアルトランスミッションモデル復活を要望する顧客の声に応え、6年ぶりに M/T モデルの復活を決定したという。


今回、新たに設定された M/T モデルには、すべてフォルクスワーゲン製の3軸構造を持つ6速 M/T(前進:6段、後進:1段)が搭載されている。

■Polo GTI
◆エンジン

「Polo GTI」の6速 M/T モデルのエンジンは、M/T ならではの走りを最大限引き出せるよう、出力特性がチューニングされた。ピークパワーは7速 DSG モデルよりも1,100rpm 低い4,300rpm から6,200rpm までの幅広いレンジで得られるようになっている。最大トルクは320Nm に変更された(7DSG:250Nm)。


◆サスペンション
「Polo GTI」の6速 M/T モデルには、サスペンションのセッティングを自由に変更できる“Sport Select”シャシー付きスポーツパフォーマンスキットが標準装備されている。センターコンソールに設置されたスイッチを押すたびに、ショックアブソーバーのダンピング特性が「スポーツ」「ノーマル」の間で切り替えられる。

■Golf GTI
◆エンジン

「Golf GTI」の6速 M/T モデルに搭載されるエンジンは、6速 DSG モデルと同じ。最高出力(220pss)と最大トルク(350Nm)に変更はない。


◆サスペンション
「Golf GTI」6速 M/T モデルのサスペンションは、6速 DSG モデルと同じ。電子制御サスペンションのアダプティブシャシーコントロール“DCC”は、DSG モデル、6速 M/T モデルともにオプション設定となる。

◆安全・快適装備
・「Golf R Variant」で採用された“ブラインドスポットディテクション”(後方死角 検知機能)と、“リヤトラフィックアラート”(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)を「Golf GTI」の6速 M/T モデルでも標準装備とした。
・アダプティブクルーズコントロール“ACC”
・リヤビューカメラ“Rear Assist"

■Golf R
◆エンジン

「Golf R」の6速 M/T モデルに搭載されるエンジンは6速 DSG モデルと同じで、最高出力 (280ps)と最大トルク(380Nm)に変更はない。


◆サスペンション
「Golf R」は、DSG モデル、6速 M/T モデルともに「R」専用のスポーツサスペンションを装着。電子制御サスペンションのアダプティブシャシーコントロール“DCC”を標準装備している。

◆安全・快適装備
・「Golf R Variant」で採用された“ブラインドスポットディテクション”(後方死角 検知機能)と、“リヤトラフィックアラート”(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)を「Golf R」の6速 M/T モデルでも標準装備とした。
・Volkswagen 純正インフォテイメントシステム“Discover Pro”
・ アダプティブクルーズコントロール“ACC”

■フォルクスワーゲンの3軸構造ギヤボックスについて
フォルクスワーゲンの6速 M/T は、3軸構造を採用している。これは1990年代の終わり頃、FF モデルに大排気量エンジンと四輪駆動システム用のギヤボックスなどを横置きに配置するために考案されたもの。


当時のフォルクスワーゲン技術陣は、従来のギヤボックスの常識だった2軸式(インプットシャフト:1本+アウトプットシャフト:1本)という既成概念を打ち破り、アウトプットシャフトを2分割して3軸構造にするギヤボックスを開発、量産化した。3軸構造ギヤボックスにより、フロント部分に空間的な制約が多い FF 車にも高性能なパワートレインや補機類を搭載できるようになった。

3軸構造の6速 M/T では、2分割したアウトプットシャフトの1本に1速~4速ギヤを取り付け、もう1本に5速と6速ギヤ、そして、リバースギアを組み込んでいる。これにより、ギヤボックスの全長を短縮できたことにくわえ、ギヤの多段化も同時に実現した。