この博物館は初め1976年に開館し、予約客に限り入館できた。しかし当時アレーゼにあった製造工場が閉鎖すると、2009年に博物館も利用できなくなった。
その後、アルファロメオは2013年末に建築家のBenedetto Camerana(ベネデット・カメラナ)氏を招き、刷新を依頼。2014年夏から復元作業を始め、12か月未満で開館にこぎつけた。
館内にはアルファロメオが自動車の歴史の中で輝いたさまざまなクルマを展示している。
初期の24馬力の A.L.F.A.をはじめ、イタリアを代表するレーサーTazio Nuvolari(タツィオ・ヌヴォラーリ)選手の運転で伝説のレースMille Miglia(ミッレミリア)に優勝した6C 1750 Gran Sport、Touring 社によりコーチビルドされた 8C や、アルゼンチンの Juan Manuel Fangio(ファン・マヌエル・ファンジオ)選手の運転でF1に優勝したGran Premio 159「Alfetta 159」、1950年代を象徴するGiulietta(ジュリエッタ)の Championship 33 TT 12など、合計69車種だ。
それぞれのクルマは、特性ごとに3つの区画に分けて置いてある。産業としての継続性を表す「時系列」、スタイルとデザインを合わせた「美しさ」、技術と軽量さの結実である「速さ」だ。
博物館の最後を飾るのは「Tempio delle vittorie(勝利の殿堂)」。アルファロメオの歴史に残る10回のレース優勝のもようを写真や音声、動画で紹介する。360度の仮想現実映像なども鑑賞できる。