日本の自転車メーカーは概して保守的。海外メーカーのような、とがった仕様を持つ自転車を製造するところは少ない。

神奈川県に本拠を置く自転車メーカーミヤタサイクルは、体重110キロまでOKのクロスバイク「フリーダムタフ」6月20日に販売開始した。“現役ラガーマンも愛用中”を謳う、ニッチな市場を狙った、とがった仕様の自転車だ。


体重110キロまでOKのクロスバイク「フリーダムタフ」
体重110キロまでOKのクロスバイク「フリーダムタフ」

日本人男性(25歳)の平均体重は63~67キロとされている。このため、一般的な自転車は搭乗者の体重を65キロと想定して設計されることが多い。

だが「フリーダム タフ」の開発では、耐荷重を110キロまで高めた大胆な設計を実施。頑丈なクロモリフレームや極太の700×45Cタイヤ、36本スポークの丈夫なホイール、制動力の高いV型ブレーキなどの採用でこれを実現した。

ラガーマンも乗れる!
ラガーマンも乗れる!

ひとくちに110キロというが、このレベルの体重を持つ人はそれほど多くはない。例えば2013年にはドラマ「刑事110キロ」に主演した、グルメレポーターとしても有名なタレント石塚英彦さんの体重は、2014年8月時点で117キロだったとされている。やはりグルメタレントとして有名な彦摩呂さんは2015年2月時点で99キロ。ものまねタレントの松村邦洋さんは2015年6月時点で108キロだそうだ。

ちなみに、一般的な体重(65キロ程度)の人であれば、20キロのおコメ2袋を背負っていても「フリーダム タフ」の耐荷重内。そんな苦行を強いられる状況にはめったに遭遇しないとは思うが、そこまで頑丈な自転車だと思うと、一般的な利用であっても安心感は高まるだろう。このようにとがった仕様を持つ自転車を発売したミヤタサイクルには敬意を表したい。

■「フリーダム タフ」概要
◆頑丈なクロモリフレーム

ダウンチューブに31.8ミリ、トップチューブとシートチューブに28.6ミリの太めのクロモリチューブを採用し、耐荷重を高めた。アルミやカーボンフレームと比較すると細身でスッキリとしたフォルムで、クロモリならではのしなやかな乗り心地も楽しめる。


◆36本スポーク
一般的にクロスバイクには28本もしくは32本スポークが採用される。だが、「フリーダム タフ」では、耐荷重を高めるために36本スポークが採用された。


◆700×45C極太タイヤ
110キロ荷重を支える極太な45Cタイヤを装備。荒れた路面や段差などでの走破性も高い。


◆シマノ製7段変速
シフター&ディレイラーには、シマノ製7段変速を採用。急な坂道や悪路走行で役立つ、大きな歯数の34Tローギアも装備している。


カラ―バリエーションは、「Tグリーン」と「ハーフマットブラック」の2色展開。標準現金販売価格は5万1,800円(税抜)。