米国では庭の芝刈りは住人の義務。街の景観と不動産価値を守るために、しっかり手入れをしなければなりません。うっかり放置しておくと、街やコミュニティの職員さんに警告を受けたり、場合によっては知らない間に芝刈りをされ、あとから請求書が届いてびっくり、なんてことも起きたりします。

でもこの芝刈り、かなりの重労働なんですよね。腰も腕も痛くなります。芝刈り機の騒音がひどくて、耳が痛くなることも。それを、夏場はほぼ毎週しなければならないのです。芝刈り機に給油するガソリン代もばかになりません。


こんな芝刈りに悩む米国人を救うために登場したのが、ペダル式の芝刈り機「Grazor」。英国ロンドンのデザイン会社Seymourpowellが製作しました。


「Grazor」の“芝刈り機能”は既存のものとほぼ同じ。異なるのは、自転車を漕いで庭を走り回っていれば、芝刈りができてしまうという点だけです。休日になると自転車に乗りたくてうずうずしてしまう人にとっては、趣味と実益を兼ねた一台となるでしょう。ペダル式なので、有害物質を排出しないというメリットもあります。そしてなにより、ガソリン式に比べて静かです。

自転車としての「Grazor」は、シートに横たわるように座る“リカンベント・トライク”がベース。ボディはカーボンファイバー製で軽量になっています。5段変速機が搭載されており、様々な地形、芝の状態に対応可能。例えば芝が伸びている場所では、軽いギアに切り替えて作業を進められます。トップギアに入れれば、最高時速約24キロで走行可能。操縦はシート脇のハンドルで行います。


日本の家では、毎週芝刈りをする必要のある家はほとんどないでしょう。あるとすれば競技場。サッカー場や野球場の芝を「Grazor」で芝刈りしていたら、“スポーツ場”らしくて良いかもしれません。

ちなみに海外では畑の草取りに自転車を活用しようという動きもあるようです。日本でもこのような自転車の活用方法はないものでしょうか?やはり、田植えですかね?

農業にイノベーションを持ちこむコミュニティ「FARM HACK」による  草取り用自転車のプロトタイプ  これ、このまま田植えに使えません?
農業にイノベーションを持ちこむコミュニティ「FARM HACK」による
草取り用自転車のプロトタイプ
これ、このまま田植えに使えません?