ウェザーニューズは、7から9月の「ゲリラ雷雨傾向」を発表した。今年はエルニーニョ現象の影響により、全国のゲリラ雷雨発生回数は昨年の1.4倍に増加するとしている。特に関東〜近畿は全国の中でも多く、関東甲信では昨年の約2倍、雷雨のピークとなる8月には昨年の約3倍のゲリラ雷雨が発生する恐れがあり、道路冠水や河川の急激な増水に十分注意が必要となる。

今年のゲリラ雷雨発生回数は昨年の1.4倍!   ウェザーニューズによるゲリラ雷雨傾向
今年のゲリラ雷雨発生回数は昨年の1.4倍!
ウェザーニューズによるゲリラ雷雨傾向

■2015年のゲリラ雷雨発生傾向
“ゲリラ雷雨”は急激に発達する積乱雲がもたらす局地的な激しい雷雨。太平洋高気圧が弱まり、湿った空気や上空の寒気が流れ込む時に発生しやすくなる。


ゲリラ雷雨シーズンの気圧配置
ゲリラ雷雨シーズンの気圧配置

今夏はエルニーニョ現象の影響で太平洋高気圧の勢力が弱い予想で、全国のゲリラ雷雨発生回数は昨年の約 1.4 倍に増加する見込み。特に関東〜近畿を中心に大気の状態が不安定となり、ゲリラ雷雨の発生回数が多くなりそう。予想発生回数が最も多いエリアは関東甲信で、7〜9月の間に1,500回以上、雷雨のピークとなる8月には昨年同月の約3倍のゲリラ雷雨が発生する恐れがある。

全国のゲリラ雷雨発生回数予測
全国のゲリラ雷雨発生回数予測

7月下旬は太平洋高気圧が一時的に強まってゲリラ雷雨の発生が少なくなる時期があるものの、8月は高気圧の勢力が弱まり、全国的にゲリラ雷雨のピークとなる予想。9月になると台風や秋雨前線の影響を受ける日が次第に増え、ゲリラ雷雨の発生は減少するが、雷を伴う短時間強雨や大雨には注意が必要となる。

都道府県別ゲリラ雷雨発生傾向
都道府県別ゲリラ雷雨発生傾向

今回発表された見解は、7月9日時点の情報をもとにしたもの。最新の情報については、ウェザーニューズのスマートフォン向けWebサイト「ゲリラ雷雨傾向」、スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」を参照されたい。

■エリア別のゲリラ雷雨発生傾向
◆北日本

北日本のゲリラ雷雨発生回数は昨年並かやや少なくなる見込みで、8月中旬がゲリラ雷雨のピークとなりそう。8月に入っても低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多く、天気急変を伴うゲリラ雷雨の発生はそれほど多くない予想。

北日本でのゲリラ雷雨発生傾向
北日本でのゲリラ雷雨発生傾向

9月後半は突発的なゲリラ雷雨ではないが、秋雨前線や台風接近の影響で大雨になる日があり、雷を伴う強い雨に注意が必要となる。

◆東日本
東日本のゲリラ雷雨発生回数は昨年より多くなる見込みで、8月がゲリラ雷雨のピークとなりそう。7月下旬に梅雨明けした後は一時的に晴れる日が多くなるが、今夏は太平洋高気圧の張り出しが弱く、特に8月は湿った空気や上空の寒気の影響でゲリラ雷雨が増加する。ゲリラ雷雨の発生回数が全国で1番多い予想の関東甲信では、8月のゲリラ雷雨発生回数が昨年の約3倍になる恐れがあり、道路冠水や河川の急激な増水に十分注意が必要となる。

東日本でのゲリラ雷雨発生傾向
東日本でのゲリラ雷雨発生傾向

9月になると秋雨前線の影響を受け、ゲリラ雷雨は次第に減少するが、台風接近で大雨になる恐れがある。

◆西日本
西日本のゲリラ雷雨発生回数は昨年並か多くなる見込みで、8月がゲリラ雷雨のピークとなる予想。特に上空の寒気の影響を受けやすい近畿では、7から9月のゲリラ雷雨発生回数が昨年の約2倍となる見込み。

7月下旬に梅雨明けした後は、一時的に太平洋高気圧に覆われ、ゲリラ雷雨の発生が抑えられる時期があるが、8月は太平洋高気圧の勢力が弱まり、湿った空気や上空の寒気の影響を受けるため、ゲリラ雷雨が発生しやすくなる。

西日本でのゲリラ雷雨発生傾向
西日本でのゲリラ雷雨発生傾向

9月には秋雨前線の影響を受けて次第にゲリラ雷雨の回数は減少するが、台風接近で大雨になる恐れがある。