「BMW i3」、見た事ありますか?

「クルマ雑誌で見たことあるよ。BMWらしくない、小さい電気自動車でしょ?」

そう思っている方は多いでしょう。雑誌などで写真を眺めていると、そのように見えてしまうからです。でもこのBMW i3、実際にハンドルを握ると実に面白い、楽しい乗り物。これまでのクルマとはまったく異なった次元の走行を体験できます。

他のメーカーとはちょっと違う  BMWの電気自動車「i3」
他のメーカーとはちょっと違う
BMWの電気自動車「i3」

では、具体的にどこがどう違うのでしょか?ここではそのポイントを3つ紹介しましょう。

■1. 慣れれば快適!「ワンペダル走行」

ガソリン車で街中を走っている場合、赤信号で停止するには停止線のかなり手前でアクセルを離して惰性走行に入りますよね?その後、停止線にある程度近づいたところでそっとブレーキを踏み増しし、クルマが停止する寸前ですっとブレーキを抜く。これが自然に静かに止まるコツです。

でもi3では、この常識は通用しません。

i3では、アクセルペダルから足を離した瞬間に、強力な回生ブレーキがかかり始め、すぐに停止するからです。回生ブレーキの強さは、ときに「サイドブレーキ引いたまま走っていた?」と感じてしまうことがあるほど。普通のクルマのように惰性で転がる時間がほとんどありません。

アクセルペダルから足を外すと、強力な回生ブレーキがかかります
アクセルペダルから足を外すと、強力な回生ブレーキがかかります

この操作感覚は、慣れるまでは結構大変。初めて乗った人の多くが、停止線の5メートルくらい手前で止まってしまうことでしょう。

慣れないうちは、停止線のだいぶ前で止まってしまいがちです
慣れないうちは、停止線のだいぶ前で止まってしまいがちです

ところが慣れてくるとこれが面白くなってきます。「i3では、アクセルペダルがブレーキペダルも兼用している」という感覚を身体が覚えると、思ったところでピタリ!と止められるようになるのです。こうなると、停止線ぴったりのストップを、ゲーム感覚で楽しめます。

i3のこの特性、うまく使えば、渋滞している首都高での走行がとても楽になりそう。渋滞では低速でのストップ&ゴーを繰り返すので、頻繁にアクセルとブレーキを踏み替えなければなりません。長く続くと、膝が痛くなってしまうことがあります(注:40歳以上の人に限定の症状です…)。

そんなとき、BMW i3の「ワンペダル走行」は便利。前のクルマが動き始めたら少しアクセルを踏み、止まり始めたらアクセルを戻せば、ブレーキペダルを踏まなくてもすぐに停止してくれる。グルコサミンやコンドロイチンがいらなくなるような、そんな特性です(注意:効能には個人差があります)。

もちろん、これに100%頼ってしまったら危険でしょう。状況に応じてブレーキも使用しなければなりません。でも、多くのケースでこのワンペダル走行は、都市部の渋滞走行を楽にしてくれるはずです。

■2.ドアが観音開き

BMW i3のドアは観音開き。まずフロントドアを開き、それからリアドアを開く仕組みです。後部座席に座った人がクルマを降りる場合、リアドアだけを開けることはできず、まずはフロントドアを開ける必要があります。

まずフロンドドアを開け
まずフロンドドアを開け

次にリアドアを開けます  これでやっと、後部座席の人が降りられます
次にリアドアを開けます
これでやっと、後部座席の人が降りられます

このシステム、不便と言えば、とっても不便。後部座席に座った人に言わせれば「自由に降りさせてよ」ということになるでしょう。

でも、見方をちょっと変えて、「2ドア車に、後部座席の人が乗り降りしやすいよう、補助的なドアが付いている」と捉えれば、これはこれで“アリ”。フロントシートを倒すよりは、このリアドアを開く方が少し楽だからです。

観音開きシステムによってBピラーがない分、実際の広さよりも少しだけ車内が広く見える効果もありそうです。

後部座席のレッグスペースもそれなり、です
後部座席のレッグスペースもそれなり、です

■3. 発電用ガソリンエンジン搭載車を用意!

米国の自動車メーカーテスラは、バッテリー容量を増やし、1回の充電で長距離走れる電気自動車の開発に取り組んでいます。モデルSでは、1回の充電で東京から京都まで走行可能であることを、すでに証明済みです。

BMW i3が取っているのは、これとはまったく異なるアプローチ。BMW i3の航続可能距離は160キロに過ぎないのです。これは街乗りには問題ないのですが、遠出をするとなるとちょっと厳しい仕様。例えばサービスエリアの手前でバッテリー切れを起こしたら?そう思うと高速道路にのるのが少し怖くなります。

実はBMW i3には、発電用ガソリンエンジンを搭載した「レンジ・エクステンダー装備車」が用意されているのです。このモデルであれば、充電スタンドが見つからないときでも、ガソリンスタンドで給油してエンジンで発電し、走行できるのです。

BMW i3の給油口  実際には使わなくても、あると安心感があります
BMW i3の給油口
実際には使わなくても、あると安心感があります

これはとても便利な機能。実は筆者はテスラやプリウスPHVの購入を検討したことがあるのですが、筆者の住む集合住宅の立体駐車場には充電器を取り付けることができず、断念しました。同じような悩みを持つ人は意外と多いのではないでしょうか?

でも、発電用エンジン搭載車であれば、集合住宅住まいの人もEVを購入できます。街中の駐車場などに設置された充電器と発電用エンジンをうまく組み合わせれば、BMW i3のオーナーになれるのです。

EV車は、一軒家ではガソリンスタンドに行かなくてよいというメリットが  でも、マンション住まいでは充電できないというデメリットがあります
EV車は、一軒家ではガソリンスタンドに行かなくてよいというメリットが
でも、マンション住まいでは充電できないというデメリットがあります

実際、BMW i3購入者の9割近くが「レンジ・エクステンダー装備車」を選択されているのだとか。その気持ち、よくわかります。

■その他

i3では、エンジン…ではなくモーターのスタート方法や、シフトレバー操作の仕方もガソリン車とは違います。アクセルを踏んだ瞬間にすっとクルマが前に出るとか、坂道に強いといった電気自動車ならではの違いも。でもこのあたりについては、他のハイブリッド車、PHEV車、EV車などに慣れている人にとっては珍しいものではないでしょう。

それでも、初めて電気自動車に乗った人は、面白いと感じられると思います。

BMW i3のシフトレバー  …というか、スイッチですね
BMW i3のシフトレバー
…というか、スイッチですね

■「BMW i Megacity Studio」でカーシェアが10月スタート!

BMW iのブランド・ショールーム「BMW i Megacity Studio(メガシティ・ステュディオ)」では、10月からBMW i3を活用したカーシェアリングがスタート。詳細は未発表ですが、BMW i3にお試しで乗れるようになれます。これまでEV車に乗ったことがないという方、一度BMW i3をカーシェアで試してみられてはいかがでしょうか?

これまでのクルマとはまったく違う体験ができるので、クルマ好き3~4人で借りて横浜あたりに日帰りドライブなどすれば、盛り上がること間違いなしです。あえて渋滞にはまり、「ワンペダル」走行を試してみる、なんてのもBMW i3ならではの新しい楽しみかもしれません。

トランクは、日帰りドライブ程度の荷物なら十分載せられる容量です
トランクは、日帰りドライブ程度の荷物なら十分載せられる容量です

「BMW i Megacity Studio」の場所は、虎ノ門ヒルズの目の前。BMW i3でドライブを楽しんで、ヒルズのレストランでランチやディナーなんてデートも、ありかもです。


BMW i3を使用したカーシェアプログラムについての詳細は、BMW iの公式Webサイトで近く公開されます。