Audi(アウディ)はフランクフルト国際モーターショーで、最高出力370kWを発揮する電気自動車(EV)「Audi e-tron quattro concept」を披露する。空気抵抗係数(Cd値)0.25を達成する、流れるようなデザインが特徴。これに合わせ日本向けにも詳細を明らかにしている。


アウディは2018年初頭に、EV仕様のSUVを導入する予定。Audi e-tron quattro conceptはその予告だそう。5ドア4人乗りで、前輪に1つ、後輪に2つのモーターを備え、合計出力は320kW。短時間であれば370kWの出力と800Nm超のトルクを発揮する。0-100km/h加速は4.6秒、最高速度は210km/hとしている。エネルギー回生の水準や走行モードは任意に変更できる。必要に応じてリヤ左右輪の駆動力の配分を制御するトルクベクタリング機能もある。



バッテリーの容量は95kWhで、後続距離は最大500km超という。直流、交流、どちらの充電にも対応し、直流だと最短約50分でフル充電する。また非接触充電にも対応するほか、ルーフに付いたソーラーパネルからも充電できる。


車体寸法は全長4.88m、全幅1.93mに対し全高は1.54mと低め、空気抵抗の低減を重視し、クーペのようなシルエットとなっている。サイドミラー代わりにカメラを採用するなど、空気の流れに配慮。さらには速度が80km/hを超えると、ボンネット、ボディサイド、リヤエンドに設置した電動エアロパーツが働く。可変ダンパー付きエアサスペンションも採用し、高速走行中は空気抵抗を減らすため自動で車高を下げる。また走行状況に応じ後輪を前輪と同じもしくは逆方向に操舵できる。


ライトはLEDとOLED(オーガニック発光ダイオード)を組み合わせている。


インテリアについては、615Lのラゲッジ容量を確保したことを強調している。また車内にOLED技術を生かしたさまざまな形状のディスプレイを搭載。車両の状態を確認したり、ライト、空調、自動運転、マルチメディア、カーナビゲーションシステムなどを直感的に操作したりできる。


後席には2座の快適な独立式シートを装備。そちらにもディスプレイも備えており、空調やインフォテイメントシステムの操作が可能。

このほかカメラ、超音波レーダー、レーザースキャナーといったセンサーを多数搭載し、自動運転システムに生かせるようになっている。