「Veemo」は、屋根付き電動アシスト自転車。持続可能な社会を支える乗り物として開発されました。


自転車は、CO2排出量削減を実現するための、切り札と考えられています。とはいうものの、「自転車で坂道を登るのは辛い」という人が多いのは事実。また、ヘルメットを被ったり、サイクルウェアに着替えたりが面倒くさいと考えている人もいます。それに、雨が降ったらずぶ濡れ。これではクルマを選んでしまう人を責めることはできません。


カナダ バンクーバーに本拠を置くスタートアップVeloMetroは、これらの問題を解決する乗り物として「Veemo」を開発しました。坂を上るのがきつい人のために、電動アシスト機能を搭載しています。エアロダイナミクスを重視したデザインのシェルはわずかながらクラッシャブルゾーンを備えており、搭乗者を保護。ヘルメットを不要にしています。シェルはまた、搭乗者を直射日光や雨から守ってくれます。


制動装置としては、油圧式ディスクブレーキを装備。製品版では重さ120キロ程度になる予定の重量級ボディをしっかりとコントロールします。バッテリーは満充電で約100キロのアシストが可能。長距離移動にも対応します。


VeloMetroは現在、「Veemo」を利用した「サイクルシェアリング」システムの、バンクーバーへの導入を計画しています。実現に向け、近くバンクーバー市役所の職員を対象にしたベータテストをスタート。その後、ブリティッシュ・コロンビア大学の学生と職員を対象にしたサービスを開始する予定です。さらに、来年にはバンクーバーでの一般向けのサービスも開始される予定なのだとか。


このシステム、レンタカーやカーシェアとは違い、運転免許が不要なのがメリット。例えば、旅行者が国際免許を取得せずにバンクバーを訪れた場合でも、問題なく利用できるのだそうです。シェルのおかげで雨に濡れずに済み、電動アシストのおかげで楽に走行できる。観光客にとっては、免許の要らないクルマのような利用の仕方も、場所によってはできるかもしれません。


来年以降、カナダに旅行する予定がある方は、一度試してみてはいかがでしょうか?料金は1分当たり0.28カナダドル(約23円)程度となる予定。1時間使用して1,380円と、リーズナブルな価格です。