「TwiCycle」は、足だけでなく、手でも漕げる自転車。上半身を鍛えるトレーニングマシンとしても、AWD(全輪駆動)システムを搭載したクロスカントリーバイクとしても利用できる。

足だけでなく、手でも漕げる自転車「TwiCycle」  クロカンモデルのリリースも予定されている
足だけでなく、手でも漕げる自転車「TwiCycle」
クロカンモデルのリリースも予定されている

足だけでなく、手でも漕げる自転車としては「Varibike」の名前が知られている。「Varibike」では、手の力を活用することで、従来型自転車よりも最大31%駆動力をアップさせた。また「Varibike」で走行すれば、腕、胸、肩、背中といった上半身の筋肉強化を目指せるとされている。


参考画像:手でも漕げる自転車「Varibike」
参考画像:手でも漕げる自転車「Varibike」

「TwiCycle」も「Varibike」同様、駆動力は一般の自転車よりも高いと考えられる。また、上半身のトレーニングにも向いているだろう。

上半身のトレーニングにもぴったり
上半身のトレーニングにもぴったり

だが両者には1点、大きな違いがある。「Varibike」では手で漕ぐパワーが後輪に伝えられるのに対し、「TwiCycle」では前輪に伝えられるのだ。

「TwiCycle」では、手で漕いだパワーは前輪に伝えられる
「TwiCycle」では、手で漕いだパワーは前輪に伝えられる

このシステムの採用により、「TwiCycle」は両輪での駆動が可能になった。例えば後輪が雪やぬかるみ、砂などでスリップした場合でも、前輪の回転で抜け出すことが可能だ。

後輪がスリップしても、前輪でスタックを回避できる
後輪がスリップしても、前輪でスタックを回避できる

前輪にも変速機を搭載。上半身のトレーニングメニューに応じた、適切なギヤ比を選択可能だ。変速機は、坂道をのぼるときにも役に立つだろう。

前輪にも変速機を搭載
前輪にも変速機を搭載

前輪駆動にしたことで問題も発生した。構造上、前輪スプロケットはサイクリストの目の前に存在してしまうのだ。サイクリストが走行中にバランスを崩し、顔や手がスプロケットに接触したら、怪我をしてしまうかもしれない。また、雨の激しい日には、ハネた水が顔にかかりそうだ。

これが顔に触れたら、怪我はしなくても、油まみれになりそう…。
これが顔に触れたら、怪我はしなくても、油まみれになりそう…。

開発元のTwicycleでは、これに対応するため、チェストパッドを用意。サイクリストを怪我や水ハネから守るとしている。

チェストパッドが、サイクリストを守る
チェストパッドが、サイクリストを守る

サイクリスト目線で見たチェストパッド
サイクリスト目線で見たチェストパッド

TwiCycleは今年の7月か8月頃、「TwiCycle」の市販化に向けクラウドファンディングによる資金の調達を開始する。価格などは現時点では公表されていない。


前後輪駆動の自転車「TwiCycle」