「歩きスマホ」族と呼ばれる、スマートフォンを見ながらうつむいて街を歩く人たち。同じような人たちはドイツにも存在し、「Smombie」と呼ばれている。これは、“Sm”artphone(スマートフォン)とZ“ombie”(ゾンビ)を合わせた造語だそうだ。

日本では“歩きスマホ”に係る事故やトラブルが数多く報告されているが、それはドイツも同じ。ミュンヘンでは先月、15歳の少女がイヤホンをしてスマートフォン画面を見ているときに、路面電車にはねられて死亡するという事故が発生した。路面電車はクルマに比べて静かなため、「Smombie」たちはその接近に気付かないことが多いそうだ。


バイエルン州南西部に位置するアウクスブルクでは、「Smombie」の安全を守るために、路面電車の接近を知らせる信号を地面に取り付けた。従来型の信号機と併用しながら、当面の間試験運用を実施するという。

「Smombie」向けに取り付けられた信号機(画像手前)
「Smombie」向けに取り付けられた信号機(画像手前)

新たな信号機は、路面電車が接近して従来型信号機が赤になったときに、赤く点滅して「Smombie」に危険を知らせる仕組み。うつむいてスマートフォン画面を見ていても、視界に入りやすい位置に設置したという。

うつむいていても、見やすい?
うつむいていても、見やすい?

市当局側は、今回取り付けた信号機のLEDの光は遠くからも良く見え、安全性は高まると述べている。