東芝は、東京都港区のコミュニティバス「ちぃばす」の路線を活用し EV バスの実証実験を2月1日から3月14日まで実施する。従来の急速充電(CHAdeMO 方式)に比べて、約3分の1の時間で充電できる急速充電技術を確立 したことで、田町駅前から新橋駅までを1日6往復、合計100km 以上の長距離運行を実現した。


都市部におけるコミュニティバスの EV 化は、充電時間の確保や電力消費量の多さに課題があった。連続運行を終日行いながら、渋滞や信号待ちによる停車と発車を繰り返すためだ。東芝は急速充電が 可能で長寿命特性に優れた二次電池「SCiB」や、充電システムに急速充電器と定置用蓄電池「スマートバッテリ」を採用し、これらの課題を解決した。また 短時間充電が可能となったため、EV バス内に必要以上に電池を搭載する必要がなくなり、客室スペースの確保と長距離運行の両方を実現した。


今後はバスに搭載した電池の劣化状態をリアルタイムに解析するシステムを導入し、電池交換の時期の予測技術や車載用の電池を定置用蓄電池に再利用する技術を検証するとのことだ。