文部科学省国立極地研究所が建造し、海上自衛隊が運用する南極観測船「しらせ」は2月16日、昭和基地からの帰路の途中にロシアのマラジョージナヤ基地沖約700m地点で船底が暗礁に接触して、運航できない状態になったが、18日に離礁に成功した。これによる燃料の漏洩や、乗組員の健康への影響はなく、航行に支障はないという。

しらせの座礁地点
しらせの座礁地点

座礁により2重船底の外壁が損傷して浸水が確認されたが、内壁に損傷はなかった。積載物資を船底側に移し船首側を持ち上げ、排水作業を実施して満潮時に離礁作業を試みたが、3度に渡り失敗。4度目に離礁作業に成功した。


2重船底の内壁と外壁の間に浸水
2重船底の内壁と外壁の間に浸水