世界の多くの国では、お年寄りや足腰に問題を抱えた人のため、バリアフリーのエレベーターを設置する家庭が増えています。でも取り付けには巻き上げ機を配備する機械室が必要。これは建物内のかなりのスペースを奪います。コストも高額で、設置費用の他、定期的なメンテナンス費用も発生。一般の家庭では手を出しにくいのが現状です。
ほぼメンテナンスフリーです
「バキュームエレベーター」は、気圧差を利用して動作します。かご室に搭乗して昇降ボタンを押せば、エレベーター最上部に取り付けられた真空ポンプが作動。かご室上部筒内の気圧が低下し、かご室が吸い上げられて上昇する仕組みとなっています。
かご室が上昇します
と、小難しいことを書きましたが、一言で言えば、「電気掃除機がゴミやホコリを吸い込む」のと同じように、「真空ポンプかご室を吸い上げている」と考えればほぼ正解でしょう。かご室はロック機能を持っており、目的の高さでロックされるので、安全に乗り降りできます。
標準タイプの「バキュームエレベーター」のサイズは、直径およそ1メートル。最大荷重は約200キロ。上昇速度は毎分9メートルとなっています。車椅子での乗降に対応したタイプもあるようです。
サイズが若干大きめに見えます
国外の掃除機は、一部メーカーのものを除き、騒音が激しいものがほとんど。掃除機をかけていると、会話はまず不可能です。「バキュームエレベーター」は、ある意味巨大な掃除機なので、騒音の面がちょっと心配ですね。でも、取り付けが簡単でメンテナンスフリーであれば、これから高齢化が進む日本の家屋にも導入される日がくるかもしれません。
おしゃれ、ですね