昭和30年代。様々な家電が登場し、あらゆる家事を人間の代わりにやってくれるようになりました。でも、「なんでも家電まかせ」という潮流には、ここにきて変化の兆しが見えます。

デザイナーの Li Huan さんが Yanko Design で公開したデザインコンセプト「Bike Washing Machine(B.W.M.)」は、そんな新しい潮流を象徴する製品。電気を使わずに、衣服を洗える洗濯機能付きのフィットネスマシンです。


「B.W.M.」は、洗濯機能付きのエアロバイク。洗濯するには、洗濯槽に衣服と洗剤を投入し、蛇口をひねって水を入れ、ペダルを漕ぎます。これによって洗濯槽が回転し、衣服を洗濯する仕組み。汚れものが多いときには、ペダルを早く、長く漕ぐ必要があり、デリケートな衣類を洗濯するときには、ゆっくり目に漕ぎます。

洗濯槽に衣服と洗剤を投入し、ペダルを漕げば洗濯ができます!
洗濯槽に衣服と洗剤を投入し、ペダルを漕げば洗濯ができます!

B.W.M は電力ではなく、人間の力を動力として使用し、衣服を洗う洗濯機。まるで昭和30年代以前にタイムスリップしたような製品です。でも、昭和30年代以前の洗濯システム「洗濯板」と違うのは、B.W.M の方が洗濯効率がはるかに高いということ。洗濯板を使うよりは、ずっと楽に洗濯できます。また、洗濯板と比較した場合、一度に大量の衣類を洗濯可能なのも大きなメリットとなります。

B.W.M を使えば、洗濯板を使うよりずっと楽に、大量に洗濯できます
B.W.M を使えば、洗濯板を使うよりずっと楽に、大量に洗濯できます

ちなみに、洗濯板は、18世紀の欧州の発明品だそうです。これはちょっと意外。日本のものだとばかり思っていました。

欧州の洗濯板 (C)Yannick Trottier 氏
欧州の洗濯板 (C)Yannick Trottier 氏

「B.W.M.」は、家庭内のジムに設置するには最適なフィットネスマシンでもあります。できれば、B.W.M. 購入時には、電気洗濯機を処分してしまうのがよいでしょう。

「B.W.M. を漕がないと、明日着る服がない」

これって、ともすればさぼりがちなエクササイズに取り組む、強烈な動機になる気がします。

さて、冒頭で述べた通り、「電気を使わない洗濯機」の開発は、他にも多くの人々が取り組んでいます。例えば中国の西南交通大学は昨年、水車型の洗濯機「Waterwheel Washing Machine(水車洗濯機)」のデザインコンセプトを発表しています。

水車型の洗濯機「Waterwheel Washing Machine」
水車型の洗濯機「Waterwheel Washing Machine」

「Waterwheel Washing Machine」は、川の水流の力を利用して洗濯をする器具。電力供給のない地域に住む人々のために設計されました。その内部は、3つの洗濯槽に分かれており、3家族分の洗濯物を同時に洗濯可能。洗濯槽内部に取り付けられた突起が、衣類の撹拌を手出けします。

3家族分の洗濯物を同時に洗濯できます
3家族分の洗濯物を同時に洗濯できます

「Waterwheel Washing Machine」は、デザインコンテスト「Red Dot Award Design Concept」の「best of the best 2013」に選ばれています。