ドイツのチューリッヒ芸術大学は、鳥になった気分を味わえるフライトシミュレーター「Birdly」を開発した。2015年10月下旬までドイツチューリッヒの BirdLife Nature Centre で公開予定。


「Birdly」は、欧州に生息する猛禽類「アカトビ」の飛行を模したフライトシミュレーター。各種センサーが取り付けられた「飛行台」、仮想現実を表示する「ヘッドセット」、飛行中の風を体感可能にする「ファン」で構成されている。飛行台上で手(羽根?)を動かせば、それにあわせてヘッドセット内に表示される鳥目線の映像や、ファンの風の強さが変化する仕組みだ。


「Birdly」は、「飛行台」、「ヘッドセット」、「ファン」で構成される
「Birdly」は、「飛行台」、「ヘッドセット」、「ファン」で構成される

シミュレーターが飛行を開始すると、飛行台上の利用者は身体が浮いたように感じるという。両腕をより強く羽ばたかせれば、それにあわせて飛行台の高さも変化し、ヘッドセット内の景色もより上空のものへと変化する。身体を傾ければ、飛行方向も変化する。「Birdly」体験者によれば、「Birdly」の飛行台は実際にはそれほど大きな上下をしていないが、目の前に広がる仮想現実と風のおかげで、実際以上に動いているように感じられたと述べている。

両腕を強く羽ばたかせれば、飛行台は高くなる
両腕を強く羽ばたかせれば、飛行台は高くなる

身体を傾ければ、旋回可能
身体を傾ければ、旋回可能

ヘッドセット内に表示されている景色
ヘッドセット内に表示されている景色

チューリッヒ芸術大学の開発チームは、今後「Birdly」のゲームなどへの応用の道を探るという。また、現状は体験者の一部で船酔いのような症状がでているため、これの改善にも取り組むとしている。

新世代のゲームに組み込まれるか?
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