オフロードを走行しているときには、空気圧を下げた方がタイヤのパフォーマンスが高まる。空気圧が低いほど、タイヤのグリップ力もコントロールも向上するからだ。

だが一方、空気圧を下げると「スネークバイト」と呼ばれるタイプのパンクが発生しやすくなる。スネークバイトとは、タイヤのチューブが、段差や石、岩などにより、リムに強く押し付けられてできる2つの穴のこと。蛇が2つの牙で噛んだように見えることから、この名で呼ばれている。


パンクしない自転車用タイヤを開発・販売する SCHWALBE は、「DUAL CHAMBER」システムを発表した。これは、スネークバイトを防ぐタイヤだ。

スネークバイトを防ぐタイヤ「DUAL CHAMBER」  2つの空気バルブがパンクを防ぐ秘密
スネークバイトを防ぐタイヤ「DUAL CHAMBER」
2つの空気バルブがパンクを防ぐ秘密

SCHWALBE はこれまでもパンクしないタイヤ「Marathon Plus」などを販売してきた。「Marathon Plus」は、タイヤが通常より5ミリ分厚いため、画鋲が刺さってもパンクしないタイヤだ。

「Marathon Plus」は、タイヤが通常より5ミリ分厚いため、
「Marathon Plus」は、タイヤが通常より5ミリ分厚いため、

画鋲が刺さってもパンクしない
画鋲が刺さってもパンクしない

だが、「Marathon Plus」であっても、スネークバイトは防げないのだという。

これを解決するのが、SCHWALBE の開発した「DUAL CHAMBER(2空気室)」システム。このシステムでは、タイヤ内に空気を保持する空間が2層になっており、それぞれ別の空気バルブを持っている。これにより、内側のチェンバー(チューブ)の空気圧を高めてスネークバイトを防ぎ、外側のチェンバーの空気圧は低めにしてオフロード走行でのトラクションを高めることができる。

「DUAL CHAMBER」の内部構造
「DUAL CHAMBER」の内部構造

内側のチェンバーが高い空気圧でスネークバイトを防ぐ
内側のチェンバーが高い空気圧でスネークバイトを防ぐ

「DUAL CHAMBER」システムはこのような複雑な構造を持ちながら重量は200グラムと、従来のタイヤとほぼ同じレベルに押さえられているという。


発売日や価格などは、現時点では発表されていない。