英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒業生である Offer Canfi さんは、新しい送電網を提案する「Flux」を発表した。これは、自転車用道路から電動アシスト自転車にワイヤレス送電するシステムの構築を目指すプロジェクトだ。


「Flux」の仕組みは、携帯電話の「置くだけ充電」に似ている。道路に埋め込まれた送電側コイルと、自転車に取り付けられた受電側コイルとの電磁誘導によって電力を道路側から自転車に伝送。電動アシスト自転車に埋め込まれたバッテリーを充電する仕組みだ。電動アシスト自転車だけでなく、スマートフォンなどのバッテリーを充電することも可能になる。

電動アシスト自転車に取り付けられた受電側コイル  これで道路から伝送された電力を受電する
電動アシスト自転車に取り付けられた受電側コイル
これで道路から伝送された電力を受電する

Canfi さんはすでに、一般の自転車を「Flux」対応電動アシスト自転車に改造するコンバージョンキット「Capacitor 1.21」を発表している。送電コイルを埋め込んだ自転車専用道路のプロトタイプも公表済みだ。

一般の自転車を「Flux」対応電動アシスト自転車に改造するコンバージョンキット  「Capacitor 1.21」
一般の自転車を「Flux」対応電動アシスト自転車に改造するコンバージョンキット
「Capacitor 1.21」

送電コイルを埋め込んだ自転車専用道路のプロトタイプ
送電コイルを埋め込んだ自転車専用道路のプロトタイプ

Canfi さんは、このシステムが実現すれば、2.5時間から4.5時間程度必要な電動アシスト自転車の充電時間を、ほぼゼロにできると主張する。また、自転車が専用道上にある間は、走行中であっても充電が継続されるため、バッテリーをより容量の小さな、小型軽量のもので置き換えることができるとも述べている。

このプロジェクトで最も困難なのは、道路に送電コイルを埋め込むための自治体との交渉となるだろう。だが Canfi さんは、電動アシスト自転車の増加のペースは目覚ましく、今後も現在のペースで増加を続けたたら、自治体も利用者や自転車メーカーからの要求を無視できなくなるだろうと述べている。