SF 作家 星新一氏のショートショートに、未来の通勤について書かれたものがある。それには、カプセル型の自宅ベッドが自動的に会社まで移動するという通勤風景が描かれていた。通勤者は、会社までベッドに寝たまま移動できるため、長距離通勤の場合でも睡眠時間を確保でき、ストレスのない通勤が可能になる。

デザイナーの Dominic Wilcox さんは、英国ロンドンで9月13日から21日まで開催された「The London Design Festival」で「Stained Glass Driverless Sleeper Car」のプロトタイプを公開。星新一氏が想像した未来が、現実になりつつあることを示した。

自動運転車「Stained Glass Driverless Sleeper Car」
自動運転車「Stained Glass Driverless Sleeper Car」

「Stained Glass Driverless Sleeper Car」は、その内部にベッドだけが設置された自動運転車。搭乗者が車内で寝ている間に、自動車が自動運転で目的地まで連れていってくれる仕組みだ。

車内に設置されているのはベッドのみ
車内に設置されているのはベッドのみ

搭乗者は自動運転車に行き先を告げ、ベッドで寝ていれば
搭乗者は自動運転車に行き先を告げ、ベッドで寝ていれば

自動的に目的地まで移動できる
自動的に目的地まで移動できる

ベッドの寝心地は良好だそう
ベッドの寝心地は良好だそう

だが、そのボディがステンドグラスになっているのはなぜなのだろうか?Wilcox さんは次のように説明している。

「2059年までに、コンピューターによって管理された自動運転車の方が、人間が運転する自動車よりも安全であることが証明されるだろう。コンピューター制御された自動運転車専用道路では、衝突事故はまったく発生しない。そうなれば、現在の自動車に必要とされているエアバックやバンパーのような、安全装備は不要になるだろう。

私は、そのような未来の自動車を例示するために、ボディーがステンドグラスの『Stained Glass Driverless Sleeper Car』のプロトタイプを製造した」

衝突しないのだから、対衝突装備も不要
衝突しないのだから、対衝突装備も不要

ステンドグラスの自動車が衝突事故を起こせば、搭乗者は破損したガラスで怪我をするかもしれない。だが、絶対に衝突事故が発生しないのであれば、どんなデザインでも可能になる。ボディがステンドグラスであっても、なんの問題もないはずだ。Wilcox さんはそのような自動運転車のデザインの可能性を示すために、ボディにステンドグラスを採用した。
 
ステンドグラス部分のデザインについては、ティファニーランプでも使われているテクニックが使用されたそうだ。

走るティファニーランプ
走るティファニーランプ