
小惑星でサンプル採取を行う「はやぶさ2」の想像図
(提供:池下章裕氏)
(提供:池下章裕氏)
はやぶさ2は、小惑星「1999 JU3」に着陸し、人工クレーターを作るなどして物質サンプルを採取し、地球への帰還/サンプル リターンを目指す小惑星探査ミッション衛星。地球帰還時期は、打ち上げから約6年後の予定。打上げ時の質量は約 600kg ある。
目標天体の 1999JU3 は、先代機「はやぶさ」が無事に物質サンプルを持ち帰った小惑星「イトカワ」(S 型小惑星)と異なる種類の C 型小惑星。表面物質には有機物や含水鉱物が多く存在し、太陽系が誕生したころの状態を保っていると考えられるそうだ。
小型副ペイロードに搭載して打ち上げる衛星3基の概要は以下の通り。
【しんえん2(九州工業大学)】
・目的1:熱可塑性 CFRP による宇宙機の製作と宇宙利用実証
・目的2:遠距離における地球-宇宙機間の相互通信
・サイズ:約47.5×49×49cm
・質量:約 15kg
【ARTSAT2-DESPATCH(多摩美術大学)】
・目的1:ソーシャルネットワークを用いたテレメトリ共同受信
・目的2:宇宙生成詩の創作
・目的3:深宇宙彫刻の実現
・サイズ:約50×50×50cm
・質量:約 30kg
【PROCYON(東京大学/JAXA)】
・目的1:50kg 級超小型深宇宙探査機バス技術の実証
・目的2:高効率 X 帯パワーアンプによる通信、超近接フライバイ撮像技術等の深宇宙探査技術の実証
・サイズ:約63×55×55cm
・質量:約 59kg

小型副衛星
上:しんえん2
中:ARTSAT2-DESPATCH
下:PROCYON
(出典:JAXA)
上:しんえん2
中:ARTSAT2-DESPATCH
下:PROCYON
(出典:JAXA)