調査によると、2014年の電動アシスト自転車販売は、前年に比べ数量ベースでは1%減少したものの、金額ベースでは9%増加した。消費税増税前の駆け込み需要により3月には数量ベースで65%増を記録したが、その後の反動や新規需要の停滞、前年の高実績などにより、通年では前年をわずかに下回った。チャイルドシート設定車など高額商品の販売が好調であったため、金額ベースでは9%の増加となった。
チャイルドシート設定車とは、子供を同乗させるためのシートが設定された電動アシスト自転車だ。子供や重い荷物を載せた際にもわずかな力で走行が可能。モデル数は年々増加しており、2014年では全体の22%を占めた。車利用の少ない都市部においては、利用価値を周知することで今後さらなる利用者の増加が見込まれる。
チャイルドシート設定車の価格は、一般的な車種に比べ平均で1.5倍以上。このことが、電動アシスト自転車市場の売り上げ増加の一因となっている。高額であるにも関わらず売り上げを伸ばしている理由は、ターゲットが子供を乗せる母親に限定されていることにある。安全性や機能性、商品コンセプトやデザインなど母親目線で提案された付加価値によち、単価の高さが受け入れられている。