冬の北海道に、流氷の季節がやって来た。きらめく白い海に「観光砕氷船」が出発する。網走市では「おーろら」「おーろら2」、紋別市では「ガリンコ号 II」がそれぞれ1月20日から運航。訪れた人は誰でも氷を砕きながら海をゆく体験を楽しめる。


毎年、北海道にやってくる流氷の景色は、多くの人の目を楽しませ、同時にアザラシなどの野生動物に出会う機会などもたらしてくれる。オホーツクに面した街では、1月から3月にかけて、訪れた人が誰でもこの流氷を見にゆけるよう観光砕氷船を運航している。


ところで砕氷船というと、南極の昭和基地まで人やモノを輸送する海上自衛隊の「しらせ」のようにとても大きなものを想像してしまうが、これらの船はずっと小さく、身近なものだ。

■おーろら・おーろら2

網走市のおーろら・おーろら2は、しらせの設計と建造実績のあるユニバーサル造船が手掛けた、いわばしらせのミニチュア版。展望デッキのほか、暖房の効いた船内で流氷を間近に見られる客室、コーヒーショップなどを備えている。



料金はおとな3,300円、小学生は1,650円。1月は9時、11時、13時、15時の4回運航する。


おーろらの乗船場は、女満別空港から直行バスで40分ほど。羽田空港、関西空港から女満別空港までは空の便で1時間50分ほどだ。

■ガリンコ号 II

紋別市のガリンコ号 II は 三井 ASV 型砕氷船。氷を砕くらせん状のアルキメディアンスクリューを装備しており、船首を流氷にのりあげて、回転するスクリューを船の重さで押付けて氷を割る。薄い氷ならスクリューだけで砕いて進める。


料金は大人3,000円、子ども1,500円。朝6時に夜明けの海へ船出するサンライトクルーズに始まり、9時、10時30分、12時、13時30分、15時、そして16時10分に出発して日没を眺めるサンセットクルーズまで1日7本運航する。



 
紋別市へはオホーツク紋別空港から連絡バスで12分ほど。羽田空港からオホーツク紋別空港までは空の便で2時間ほどとなっている。

なお、どちらの観光砕氷船も完全予約制。詳細は、おーろら・おーろら2、ガリンコ号 II それぞれの Web サイトで確認されたい。