世の中にはローソンとひとつになった駅お寺とひとつになった駅など、色々な駅があるが、今回紹介する「越中舟橋駅」は図書館とひとつになった不思議な施設だ。こう見えて子ども達の憩いの場で、近所のカモシカも遊びに来るほど居心地のよいところなのだ。

駅なの?図書館なの?
駅なの?図書館なの?

図書館そのものだけど
図書館そのものだけど

 
電車、停まるんですよね
電車、停まるんですよね

この駅は、富山県を走る富山地方鉄道本線・立山線にある。沿線の舟橋村は、日本一面積の小さな自治体で、人口はわずか3,000人程度。

しかし駅とひとつになった村立図書館はとても立派だ。鉄道に乗って本を借りに来る人のおかげもあり、住民1人当たりの貸出し冊数で日本一を記録したこともある。

不思議な「図書館駅」ができたのは1989年で、村おこしの一環として建てられたそう。村では子育てのしやすさに重点を置いて色々な施設を充実させており、そうした姿勢を示すいわば村の顔の1つになった。

児童書コーナーは穏やかな雰囲気
児童書コーナーは穏やかな雰囲気

館内はすべて木製フローリングで、1階は床暖房になっている。子どものための絵本の読み聞かせなども催され、とても穏やかな雰囲気だ。

そんな居心地のよさに引かれてか、珍客が訪れることも。

「お、眺めいいっすね!」
「お、眺めいいっすね!」

カモシカ、である。

モフモフとした姿で、図書館駅に入り込み、我が物顔であちこちを見物したあと、よほど気に入ったのか、児童書のコーナーにまで上がってしまった。

「ここいいっすね。自分、気に入りました」
「ここいいっすね。自分、気に入りました」

あわてた図書館駅では、獣医を呼んで麻酔で眠らせ、運び出してことなきを得たという。ただ図書館長に当時の状況を聞くと、カモシカは本のページを食べたり、フンでひどく館内を汚したりはせず、大きな被害はなかったと、笑いながら話していた。今では楽しい思い出になっているようだ。

このできごとは「カモシカとしょかん」という題名で絵本にもなっている。舟橋村の図書館駅はもちろん、あなたの近所の図書館にも置いてあるかもしれない。興味があったら図書館蔵書検索サービス「カーリル」などで探してみるのも悪くない。

「自分、絵本にもなってます」
「自分、絵本にもなってます」

なお、越中舟橋駅への行き方は、JR 富山駅から電鉄富山駅へ10分ほど歩き、そこから鉄道で15分ほどだ。