北陸新幹線の長野~金沢駅区間開業に合わせ、日本郵便が記念切手を発売する。その話ならもう何度も聞いたという人もいるだろう。しかし実は全国版、北陸版、信越版でそれぞれ別のセットがあることは把握しているだろうか。

これは北陸版、しゃれたシートが特徴
これは北陸版、しゃれたシートが特徴



■全国版


全国版は文化財の紹介などを目的に発行する特殊切手で、名称は「北陸新幹線(長野・金沢間)開業」セットだ。専用シートに82円切手が10枚入っており、価格は1,800円。合計100万セットの取り扱いなので、入手機会はいくらか多いかもしれない。全国の郵便局と直販サイトで買える。

こちらは全国版の特殊切手
こちらは全国版の特殊切手


セットに入っている切手のデザインは次の通り
・JR 西日本 W7 系
・JR 西日本 W7 系、JR 東日本 E2 系、JR 東日本 E7 系
・JR 東日本 E7 系
・石川県 金沢駅 鼓(つづみ)門・もてなしドーム
・富山県 立山連峰
・新潟駅 高田公園
・長野県 善光寺
・東京都 東京駅丸の内駅舎

切手のデザインはこんな感じ
切手のデザインはこんな感じ

シートの余白には W7 系と E7 系とそのシンボルマークをあしらう。

さらに「初日カバー」も同時発売する。これは、新しい切手を発行した際、その切手を封筒や台紙に貼り、発行日当日の消印を押したもの。820円分の切手がカバーに貼ってあり、価格は1,080円。7,000部のみの取り扱いなので入手はなかなか難しそうだ。


初日カバー用に押す特別な消印
初日カバー用に押す特別な消印


シートに消印つきで貼ってあります
シートに消印つきで貼ってあります

東京中央、長野中央、高田、金沢中央、金沢駅内、富山中央、高岡、黒部の各郵便局、および直販サイトで買える。

■北陸版


お次の北陸版は、写真をデザインに組み入れたフレーム切手。名称は「北陸新幹線金沢・富山-東京開業」セット。82円切手10枚入りで、価格は1,800円。合計1万セットの取り扱いで、富山、石川、福井各県の郵便局合計674局と直販サイトで買える。

北陸版のフレーム切手、デザインはこんな感じ
北陸版のフレーム切手、デザインはこんな感じ

W7 系、E7 系の車両写真を中心にしたフレーム切手を、しゃれたデザインのシートに収めている。

しゃれたシートに入ってます
しゃれたシートに入ってます


■長野版


最後に長野版。ある意味一番気合が入っているかもしれない。こちらもフレーム切手だが、「WELCOME TO NAGANO 北陸新幹線長野-金沢間開業記念」「信濃路の旅北陸新幹線長野-金沢間開業記念」という2種類のセットがある。

「長野新幹線」E2 系も推すデザイン
「長野新幹線」E2 系も推すデザイン

82円切手10枚入りで、価格は1,800円。各1,050セットの取り扱いで、やや少なめ。長野県内の郵便局108局と直販サイトで買える。

さて2種類のセットはそれぞれ切手やそれを入れるシートのデザインが異なるだけではない。なぜか、戦国武将、真田幸村(信繁)の凛々しいイラストが入ったクリアファイルがついてくるのだ。実は真田氏ゆかりの信州・上田城は北陸新幹線の停車駅。金沢駅までの開業を祝いつつ、長野県内のこともしっかりアピールする戦略のようだ。

北陸新幹線、上田駅にも停車するんです
北陸新幹線、上田駅にも停車するんです

どれも違った趣向の北陸新幹線記念切手。全部そろえるのはさすがに大変そうだが、気に入ったものがあれば、列車旅行のついでに地元の郵便局を覗いてみるのは面白いかもしれない。