
東京の大動脈といえる山手線。まさか何時間も運休、遅延するはめになるとは誰が想像したろう。原因は電車に電気を伝えるための「架線」を支える柱。
それが秋葉原駅と神田駅のあいだで無残に倒れているのが見つかったのが日曜の朝。一部は線路に接触しており、危険な状態だった。比較的混まない休日だったのが不幸中の幸いと言うべきか。それでもたくさんの乗客が影響を受けた。
たまたま京浜東北線の車内にいて、横たわる柱のようすを臨場感あふれる写真に撮影し、Twitter に投稿した人もいる。

もし列車が走っているときに倒れてきていたら、と考えさせられる光景だ。
JR 東日本も大急ぎで復旧作業に入る。そこで登場したのが先程の、線路を走るトラック。いや正確には「軌陸車」だ。軌道と道路の両方を走ることのできるクルマで、線路の保守などに使われる。
鉄道の裏方で、普段から通勤、通学に列車を使っていてもあまり目にする機会はない。ところが今回に限ってはその軌陸車が次々にあらわれ、問題の場所に集結。大量の保線作業員とともに懸命に働き始めた。




そのようすも、乗客の手でカメラに収められ、Twitter や YouTube にさっそく共有された。
軌陸車や作業員の活躍で、倒れた柱は日曜のうちに撤去。山手線が動かないまま月曜を迎える事態は避けられた。
裏方で働くヒトやクルマのおかげで、日々鉄道を利用できているのだとあらためて実感させられた。とはいえ今後は、軌陸車の仕事ぶりが目立ちすぎるような大きなトラブルが起きないことを祈りたい。