日本が誇る潜水調査船「しんかい6500」が生まれてから四半世紀。この優れた船を所有する海洋研究開発機構(JAMSTEC)は完成25周年の節目を祝い、4月18日に不思議な生物が数多く住む「熱水域」へと記念潜航する。当日はインターネット生中継も予定している。

しんかい6500 は25周年の記念潜航を行う
しんかい6500 は25周年の記念潜航を行う

しんかい6500は、その名の通り、人が乗り込んで深度 6,500m まで潜ることが可能。1989年に完成し、日本周辺に限らず世界中で海底の地形、地質、深海生物などを調査してきた。


そのカメラがとらえてきたのは、日の光のほとんど届かない闇の淵、異世界のような景色。21世紀に入っても次々に新しい試みを続け、2013年にはカリブ海ケイマン諸島沖で、熱水域を撮影したようすを「ニコニコ生放送」でライブ配信したことは記憶に新しい。

熱水域とは、活発な海底火山などの影響を受け、鉱物を含んだ熱湯を噴き上げる「熱水噴出孔」などが点在し、それをエネルギー源としてもさまざまな生物が繁殖している驚異に満ちた場所だ。

今回は沖縄トラフ(海底盆地)にある深海熱水域へ記念潜航し、そのようすを、洋上の支援母船「よこすか」からインターネット中継する。

洋上の支援母船「よこすか」からネット中継
洋上の支援母船「よこすか」からネット中継

併せて、しんかい6500への応援や、よこすかの運航チームや科学者への質問を Twitter で受け付ける。ハッシュタグは「#6K_25th_anniv」。今回の潜航で採取に成功した生物、岩石の研究標本は、横須賀にある JAMSTEC の本部施設で5月16日に一般公開するそう。

なお4月18日には、パブリックビューイングも予定している。会場は JAMSTEC の横浜研究所。時間は10時~17時までで事前申込みは不要。無料で誰でも参加できる。

JAMSTEC 横浜研究所ではライブビューイングを実施
JAMSTEC 横浜研究所ではライブビューイングを実施

詳しくは JAMSTEC の特設サイトを確認されたい。