米国 Morrison Innovations は、ポケットに入れて持ち運べる世界最小のドローン「WALLET DRONE」を開発した。「ドローンを手軽に持ち運びたい」「持ち運んでいる間に、ドローンを充電したい」という利用者の声に応えた製品だとしている。

ポケットに入れて持ち運べるドローン「WALLET DRONE」
ポケットに入れて持ち運べるドローン「WALLET DRONE」

「WALLET DRONE」は、幅4センチの超小型ドローン。専用ケースが付属しており、ケース内にドローンを収納し、ズボンのポケットに入れて持ち運ぶことが可能だ。ケースのサイズは、幅10.75x高さ8.5x厚さ2.8センチとなっている。


「WALLET DRONE」の幅は4センチ(40ミリ)
「WALLET DRONE」の幅は4センチ(40ミリ)

ケースの幅は10.75センチ(107.5ミリ)
ケースの幅は10.75センチ(107.5ミリ)

専用ケースは「WALLET DRONE」のリモコンと、ドッキング(充電)ステーションを兼ねたもの。ドローンを専用ケースにセットすれば、約20分で充電が完了する。一回の充電で、5~7分の飛行飛行が可能だ。充電には単三乾電池4本を使うが、この乾電池はリモコンの電源も兼ねている。

専用ケースは、ドローンの充電ステーションを兼ねている
専用ケースは、ドローンの充電ステーションを兼ねている

Morrison Innovations は「WALLET DRONE」の市販化に向けて、クラウドファンディングサイト Indiegogo で出資者募集のキャンペーンを実施している。記事執筆時点では、40ドル出資することで「WALLET DRONE」を1台入手可能だ(日本への送料が別途25ドル必要)。入手に必要な出資額はキャンペーン後半になるほど上昇し、最終的には45ドルとなる。カラ―バリエーションは「グリーン」「イエロー」「オレンジ」「ブルー」の4色。出荷は2015年7月頃となる予定だ。

カラ―バリエーションは「グリーン」「イエロー」「オレンジ」「ブルー」の4色
カラ―バリエーションは「グリーン」「イエロー」「オレンジ」「ブルー」の4色

さてこの「WALLET DRONE」、仕様には若干の疑問も残る。その疑問とは、「一体、何に使うのか?」というものだ。利用者の声に応えて小型化したというが、小型化し過ぎてカメラを取り付けることができなくなってしまっているのだ。

現在販売されているドローンの多くは、カメラを取り付けて飛行させ、上空からの映像を撮影するために使用されている。だが「WALLET DRONE」にはカメラは内蔵されておらず、外付けすることもできない。無理に取り付けたとしても、出力不足で飛行できないだろう。これを何に使用すればよいのだろうか? Morrison Innovations は、小型化にこだわるあまり、大事なことを見失っているのかもしれない。

とはいうものの、Indiegogo キャンペーンでは、すでに目標を上回る金額の調達に成功している。これは、カメラが取り付けられないドローンであっても、一定の需要があることを示しているのだろうか?それとも、利用者も小型化を喜び、大事なことを…(以下、省略)。