5月に復活した特別編成の「トワイライトエクスプレス」。7~9月にかけての運行スケジュールが決まった。新たに伯備線・山陰線を通る「山陰コース」も設定している。このコースでは歴史ある街、萩の中心「東萩」駅に3~4時間停車し、立ち寄り観光も計画している。

ラストランとは何だったのか、というぐらい元気(写真提供:JR 西日本)
ラストランとは何だったのか、というぐらい元気(写真提供:JR 西日本)

トワイライトエクスプレスは、大阪~札幌をつなぐ豪華寝台特急として25年間運行。3月に引退したものの、多くのファンから復活を望む声もあり、旅行会社などが貸し切りで運行する臨時列車として存続が決まった。この夏は「山陽コース」と「山陰コース」の2つを設定するそう。


山陰本線の須佐~江崎間は車窓から素晴らしい景勝が望める(写真提供:JR 西日本)
山陰本線の須佐~江崎間は車窓から素晴らしい景勝が望める(写真提供:JR 西日本)

 
いずれも列車内で過ごすのは1泊2日だが、旅行会社はこれを含めてもう少し長いツアーを用意すると見られる。

列車内には1泊2日(写真提供:JR 西日本)
列車内には1泊2日(写真提供:JR 西日本)

さて山陽コースは下りが大阪駅を9時50分に出発し、琵琶湖一周を経て大阪駅に戻り、西へむかって下関駅へ14時45分に到着する。上りは下関駅を10時37分に出発し、大阪駅を経て琵琶湖を一周したあと京都駅に17時43分に到着する。どちらも阪急交通社がツアーを組む。

山陰コースは、下りが大阪駅を10時5分に出発し、倉敷駅、米子駅を経て下関駅に14時50分に到着する。上りは下関駅を10時37分に出発し、米子駅、倉敷駅を経て大阪駅に5時49分に到着する。JTB、日本旅行、読売旅行、クラブツーリズムが分担してツアーを組む。

山陰コースは上下各列車とも、東萩駅に3時間から4時間停車し、地元の歓迎イベントや松陰神社、松下村塾への立ち寄り観光があるという。

車内で出る献立も明らかにしている。

外の眺めもいいけど、食事もね(写真提供:JR 西日本)
外の眺めもいいけど、食事もね(写真提供:JR 西日本)

まず1日目の昼食は胃にやさしい和食。列車の中で作るできたての温かい豆腐と旬の野菜の自家製漬物が中心。豆腐は小豆島産の醤油やオリーブオイルで味わう趣向だ。また沿線の酒も一緒に楽しめる。6月からは山口県岩国の「獺祭」だ。

1日目の昼食。列車内で作る豆腐が気になるところ(写真提供:JR 西日本)
1日目の昼食。列車内で作る豆腐が気になるところ(写真提供:JR 西日本)

夕食はアミューズから最後のデザートまで7皿の構成。瀬戸内海の海の幸を中心にその時々の旬の食材を調理する。食事の最後には、「京都北山マールブランシュ」「パティシエエスコヤマ」の特製デザートが登場する。

夕食は海の幸が中心(写真提供:JR 西日本)
夕食は海の幸が中心(写真提供:JR 西日本)

2日目の昼食はというと、トワイライトエクスプレスの旅を締めくくり、次の旅程への準備のために、食べやすい竹籠御膳となる。のど越しよく、胃にやさしいにゅう麺をセットした軽い献立だ。

竹駕籠膳(写真提供:JR 西日本)
竹駕籠膳(写真提供:JR 西日本)

ちなみに料金についてだが、5月に実施した阪急交通社のツアーは35万円からと、軽く欧州に行ってこれそうな設定だった。それでも乗りたいという人が後を絶たないところに、トワイライスエクスプレスの強い魅力を感じてしまう。