堤防などから沖に向かい仕掛けを遠投する投げ釣り。ポイントさえ分かれば比較的簡単に釣れると言われていますが、そのポイントを探し、的確に仕掛けを投げ込めるようになるまでには、やはりそれなりのトレーニングが必要になります。

「Aguadrone」は魚釣り専用のドローン。カメラ機能、水中の魚を探知するソナー機能、そして仕掛けを取り付けて魚を釣る魚釣り機能が搭載されています。これら機能を組み合わせれば、トレーニングを受けていない初心者でも確実にポイントを見つけ出し、そのポイントに仕掛けを投入できるようになるそうです。


魚釣り専用ドローン「Aguadrone」
魚釣り専用ドローン「Aguadrone」

「Aguadrone」のカメラ機能は通常のドローンとほぼ同じもの。ドローンは海上を飛行しながら、そのカメラ映像を利用者のスマートフォンに送信します。約90メートル離れた場所まで飛行して、魚のいる場所を見つけることが可能になっています。

カメラ機能では、上空から魚影を探査します
カメラ機能では、上空から魚影を探査します

ソナー機能では「Aguadrone」は海上に着水。音波を使って海中の魚影を探査します。周囲97メートル、深さ36メートルの範囲で探査が可能。ソナーを使って把握した海中の状況は、スマートフォンアプリで表示できます。

ソナー機能を使って探査した海中の状況
ソナー機能を使って探査した海中の状況

魚釣り機能は、釣り糸とフライヤーを取り付けて、カメラ機能またはソナー機能によって発見したポイントに投入。魚をキャッチします。ポイントへの移動は GPS 機能によって自動的に行われます。

魚釣り機能では、フライヤーをポイントに投入  魚をキャッチします
魚釣り機能では、フライヤーをポイントに投入
魚をキャッチします

ただし、この機能には注意点もあります。大きな魚がかかった場合、ドローンごと海中に引き込まれる可能性があるのだとか。引き込まれなくても、海上から浮上できないこともありうるそうなので、あまり大物を狙う釣りには向いていないかもしれません。

とはいうものの、上空から魚影を確認してポイントを見つけ、そこに直接釣り糸を垂らせるドローンは魚釣りにはぴったりのツール。開発者の Daniel Marion さんが語る通り、初心者であっても確実に釣れるというのは、あながちうそではなさそうです。ただ、狙ったポイント近くに仕掛けを正確に投入する練習を積み重ね、スポーツとして釣りを楽しんでいる人からは、反感を買うかもしれません。また、他の人が釣れないでいらいらしているときに、ドローンで次々と魚をキャッチする人が現われたら、それはそれで問題が発生しそうな気はします。

もっと大きなドローンなら、魚を根こそぎキャッチできる?
もっと大きなドローンなら、魚を根こそぎキャッチできる?

「Aguadrone」を開発した米国在住の Daniel Marion さんは現在、クラウドファンディングサイト kickstarter で製品化に向けて出資者募集のキャンペーンを実施中。1,599ドル出資することで、「Aguadrone」を入手可能になっています。キャンペーン終了後の市販価格は未定。出荷は2015年11月頃を予定しています。

川釣りにも対応しています
川釣りにも対応しています