
1930年生まれのレトロな貨客船。多くのドラマを秘めている
氷川丸は前世紀の1930年、日本郵船が米国シアトルへの航路に向けて建造した貨客船。当時最新鋭の技術を採用したほか、一等客室にはフランス人デザイナーによるアールデコ様式の内装を施していた。秩父宮ご夫妻、チャーリー・チャップリンなども利用したそう。戦争にも巻き込まれたが、日本郵船の大型船では唯一沈没を免れ、戦後も活躍した。
引退後は、横浜は山下公園に係留した状態で多くの人々に親しまれてきた。
横浜に遊びにゆくと、中華街で買い物や食事をしてから、海風の吹く山下公園に抜け、氷川丸に会うというのが定番ルートの1つになっている。
氷川丸への乗船は通常有料で一般300円、65歳以上は200円、小中高生は200円だが、今回は「海の日」の制定から20周年を迎える記念として無料で入れる。
見晴らしのよい屋外デッキから横浜の港を眺められるほか、船内を見学でき、豪華な「一等食堂」や「社交室」、「操舵室」などをめぐって、かつて太平洋を行き来した貨客船の雰囲気を感じられる。

屋外デッキはいつも大人気