「ファルコンウィング」のにくいヤツ
「ファルコンウィング」のにくいヤツ

Tesla Motors(テスラモーターズ)が開発を進めていたSUV型電気自動車(EV)「Model X(モデルエックス)」の納車が米国で始まった。日本では2016年後半以降を予定しており、事前申し込みを受け付け中。ただ希望小売価格は未定だそう。

大人7人が余裕を持って座れ、荷室も広い普通のSUVだが、電気のみで動く。AWDシステムと、容量90kwh、航続距離450kmのバッテリーが特徴となっている。EVらしく、0-100km/h加速は3.8秒と強力。最高時速は250km/h。


フル充電で450kmを走れるそう。
フル充電で450kmを走れるそう。

ガソリンエンジンもディーゼルエンジンも載せない分、高速衝突時に衝撃エネルギーを吸収するための「クランプルゾーン」を長く設けている。またフロア下に取り付けたバッテリーにより重心が低くなるため、横転リスクも低い。鉄製のレールで補強したアルミ製のピラーを備え、ルーフの剛性を向上しつつ、乗員とバッテリーを保護できるとしている。

安全装備として「アクティブ セーフティ」も標準搭載している。高速走行時も機能する自動緊急ブレーキ(AEB)や側面衝突回避システムだ。自動運転用のカメラ、レーダー、全方位ソナー センサーを搭載する。各機能は無線通信によりアップデートし、精巧さを高める仕様。

このほか、外気を取り込んだ際に清潔にするため、医療用HEPAフィルター システムに空気を送り込むようなダクトを採用している。

デザインの特徴としては、前々から「ファルコンウィングドア」が話題になっている。側面の扉が上方向に開く、要するにガルウィング。2列目と3列目への出入りがしやすく、子どもを座らせる際、頭をぶつけないよう無理な姿勢になる必要がない、などとテスラは説明している。

パカッ
パカッ

ファルコンウィングの構造もあって、屋根にスキーが積めないので後ろに
ファルコンウィングの構造もあって、屋根にスキーが積めないので後ろに

ファルコンウィングは狭い場所にも駐車できるよう、クルマの側面に30cmの隙間があれば開閉可能な構造になっている。また各ドアには容量性、誘導性、超音波センサーが搭載してあり、周辺の障害物に接触しないよう周囲を監視する。

車内には17型の大きなタッチスクリーンを備え、動画や音楽の再生、カーナビゲーション、外部との通信、車内の照明や空調の制御、クルマの状態確認などを1画面でこなせる。機能の多くはインスツルメントパネルにも表示する。音声での操作が可能。

フロント、リアトランク、2列目シート下の収納に多くのものが積めるとしている。例えばフロントトランクの容量はゴルフバッグ2個という。