台湾の電動バイクメーカーGogoroは、バッテリー充電器「GoCharger」を発表した。オフィスや自宅内、小売店の店頭などに設置することで、バッテリーステーションを使用しなくても電動バイク「Gogoro」を利用可能になる。
「Gogoro」は、空になったバッテリーを“充電”するのではなく、充電済みのバッテリーと“交換”しながら走行する、新しいコンセプトの電動バイク。バッテリー交換に必要な時間はわずか6秒を謳っており、電動バイクを実用可能なものにすると期待されている。
“交換”しながら走行する電動バイク
すでに台北市ではGogoro専用のバッテリー交換所「GoStations」のネットワークが構築されつつある。「GoStations」ネットワークは2016年にはオランダの首都アムステルダムにも導入され、欧州進出を果たす予定だ。
とはいえ課題もある。「Gogoro」を利用するにはその地域にGogoroが進出し、「GoStations」ネットワークが構築される必要があるのだ。これには自治体の協力が不可欠となるが、電動バイクの利用者が少ない状況では自治体は手を出しにくい。そして「GoStations」ネットワークが構築されない限り、一般ユーザーは「Gogoro」を購入できないというジレンマがある。
「GoCharger」は、このジレンマ解消の第一歩となるもしれない充電器。2スロットのみの「GoStations」の小型版で、場所を取らないので自宅やオフィス、小売店の店頭などに手軽に設置可能だ。
「GoCharger」の設置場所はネット上に公開し、他の「Gogoro」電動バイク利用者とシェアすることが可能。この機能を活用することで、ネットワーク構築を加速できるかもしれないとGogoroは主張している。
「GoCharger」は2016年の夏ごろ発売される予定。