「neox」はイタリア製の電動アシスト自転車。新開発の変速機「F8.11」を搭載しており、パフォーマンスと防犯機能が向上している。

電動アシスト自転車 「neox」に搭載されたギアボックス「F8.11」
電動アシスト自転車 「neox」に搭載されたギアボックス「F8.11」

従来の電動アシスト自転車のドライブトレインは、従来型自転車のものを踏襲していた。「neox」ではこの発想から離れ、モーターありきの新発想でドライブトレインを再発明している。

「neox」のドライブトレイン
「neox」のドライブトレイン

従来型自転車での変速は、ギア比の異なる歯車の間をチェーンが移動することで実現されている。だがF8.11ではチェーンは移動しないのが特徴だ。

ドライブトレイン内部構造  チェーンが移動しないのが特徴
ドライブトレイン内部構造
チェーンが移動しないのが特徴

F8.11のギアボックス内には複数種類の歯車が並んでおり、その下側にもそれらに対応した歯車が並んでいる。下側の歯車は電動式で、あるギアが選択されると、それに対応した歯車がせり出し、上の歯車と噛み合うという仕組みだ。サイクリストがペダルを漕いで発生させたパワー、またはモーターによるパワーは、この歯車によってチェーンに伝達され、後輪へと伝わる。

F8.11ギアボックスで使用されている歯車
F8.11ギアボックスで使用されている歯車

このシステムによりリアホイールが軽量化され、パフォーマンスが向上した。また、リアホイールの取り付けメカニズムもシンプルなものに変更されている。例えば後タイヤがパンクした場合、これまでであればリアホイールの取り外し/取り付けは面倒だったが、F8.11システムであれば、後輪は前輪と同様に取り外し/取り付けが可能だ。

F8.11システムではリアホイールの取り付け構造がシンプルに
F8.11システムではリアホイールの取り付け構造がシンプルに

前輪同様に取り外しが可能に
前輪同様に取り外しが可能に

また、変速機の歯車の摩滅も従来型に比べると少ない。チェーン外れもほとんど発生しないので、手が油まみれになることも少なくなるそうだ。

変速機の操作やアシストモードの変更などは、ブレーキレバーに統合されたリモートコントロールユニットを使用する。これらは、ハンドルバーから手を離さずに操作可能だ。

変速機の操作は、ブレーキレバーに統合されたリモートコントロールユニットを使用
変速機の操作は、ブレーキレバーに統合されたリモートコントロールユニットを使用

「neox」はF8.11変速機により、防犯機能も向上した。同変速機は自転車を使用しないときに、フリーホイールモードに設定できるのだ。このモードでは、ギアボックス内の下側の歯車がすべて収納されるため、ペダルを漕いでも空転し走行できない。これにより、盗難の可能性を低減できるという。

フリーホイールモードを解除するには、ハンドルバー中央に取り付けられたLCD付きコントロールパネルで4桁のPINを入力する。その他、ドライブトレイン内のチェーンを物理的にロックする機能も付いている。これにより、自転車を引いて持ち逃げすることもできなくなるそうだ。

画像左:フリーホイールモード解除時のPIN入力画面  画像右:チェーンのロック機能
画像左:フリーホイールモード解除時のPIN入力画面
画像右:チェーンのロック機能

価格はMTBタイプの「Crosser」が4,790ユーロ。長距離走行に向いた「SPORTER」が4,590ユーロなど。

MTBタイプの「Crosser」  サスペンション付き
MTBタイプの「Crosser」
サスペンション付き

長距離走行に向いた「SPORTER」  より軽量
長距離走行に向いた「SPORTER」
より軽量

「neox」はモーター出力などが欧州仕様のため、日本では電動アシスト自転車としては認められない。だが、F8.11は非常に興味深い変速システム。開発元は、従来型の変速機よりも滑らかでかつ静かだとしているが、本当なのだろうか?是非一度、試してみたい。