「BIKE MINE」は、“世界一大きな音を出す”盗難防止警報装置。火を噴いて自転車泥棒を驚かせ、撃退する。

その仕組みは驚くほど“ローテク”。使用時には、かんしゃく玉のような火薬が組み込まれた「BIKE MINE」本体をダウンチューブに巻き付け、引き金がわりのケーブルを後輪のスポークに引っ掛けておく。誰かが自転車を動かそうとするとケーブルが引かれて火薬が爆発し、火花が飛び散るとともに大きな音が鳴って盗難を防止するというものだ。


使用するには「BIKE MINE」をダウンチューブに取り付け
使用するには「BIKE MINE」をダウンチューブに取り付け

“引き金”代わりのワイヤーを
“引き金”代わりのワイヤーを

スポークに引っ掛ける
スポークに引っ掛ける

火薬をセットしておけば、自転車泥棒が自転車を動かすと
火薬をセットしておけば、自転車泥棒が自転車を動かすと

火薬が爆発  火花と大音響で、泥棒を撃退する
火薬が爆発
火花と大音響で、泥棒を撃退する

音の大きさは150デシベル。これは“鼓膜が破れる”とされているレベルの音量だ。一般的な警報装置の音が90~120デシベルであることと比較すれば、その音の大きさがわかるだろう。

音もすごいが、火花や煙もすごい
音もすごいが、火花や煙もすごい

開発したのは英国ロンドン在住の発明家Yannick Readさん。Readさんは「世界一うるさい自転車用クラクション」と「世界一小さいキャンピングカー」で、ギネス世界記録を2つ保持している。今回の「BIKE MINE」も、世界一大きな音を出す盗難防止警報装置として、ギネス世界記録に認定される可能性は十分にあるだろう。

ギネス世界記録に認定された「世界一うるさい自転車用クラクション」  (画像はGuiness World RecordのWebサイトから)
ギネス世界記録に認定された「世界一うるさい自転車用クラクション」
(画像はGuiness World RecordのWebサイトから)

使用する際には、イヤーマフの着用が必要  (画像はGuiness World RecordのWebサイトから)
使用する際には、イヤーマフの着用が必要
(画像はGuiness World RecordのWebサイトから)

Readさんは現在、「BIKE MINE」の市販化に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施している。49英ポンドの出資で「BIKE MINE」を1個入手可能だ。出荷は2016年9月に予定されている。

これで約7,700円かぁ…。
これで約7,700円かぁ…。

筆者はこれまで9台の自転車を盗まれてきており、自転車泥棒に対してはかなり深い恨みを抱いている。このため、盗難を防げるだけでなく、憎い自転車泥棒にひと泡吹かせるツールとしての「BIKE MINE」の購入を真剣に検討したが、迷ったあげく断念した。朝、寝ぼけた頭で出社する際に、「BIKE MINE」が取り付けられていることを忘れて自転車を動かし、150デシベルの大音響を自らくらう気がしたからだ。

「BIKE MINE」はReadさんの他の発明同様、“世界一ではあるが実用的ではない”、アレ系の発明なのかもしれない。

ひゃっほー!
ひゃっほー!