バイクの無人運転の模様が、英国の自動車検査部品サプライヤーAB Dynamicsによって公開された。バイクに英国AutoRDのステアリングコントローラーを取り付け、AB Dynamicsのロボットコントローラーで操縦しているもの。

AB Dynamicsがスクーターの無人運転映像を公開

クルマの自動運転は日々進化を続けている。だがバイクの自動/無人運転の現状について知る人は少ない。その理由としては、クルマの自動運転が実現してそれをタクシーなどに適用すれば、人件費のかからない無人タクシーで一度に4~5人が移動できるようになるのに対し、バイクでは1~2人しか移動させられず、効率が悪いこと、などがあげらている。商品化した場合でも美味しいビジネスにはなりえない。バイクに乗る人はバイクを自在に操る楽しさを求めている人が多いため、ただ座っているだけで自動走行するバイクに乗りたくない/買いたくないという人が多い(=需要がない)ためだ。

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ただ座っているだけでは、楽しくない

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ピザの宅配には便利かも?

ではなぜ、AB DynamicsとAutoRDは、バイクの無人運転デバイスを開発しているのだろうか。

AB DynamicsのRichard Simpsonさんによれば、バイクの無人運転デバイスは、クルマの無人運転デバイスのテスト用に開発されているものだそうだ。

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クルマの自動運転システムのテストで使用

クルマの自動運転を様々なシチュエーションでテストし、その安全性を確認する上では、テストコース上で様々な乗り物が行き交う必要がある。バイクもそのひとつ。バイクはクルマよりも走行の自由度が高く、時に急加速することなどがある。また、渋滞中の高速道路でクルマとクルマの間をすり抜けるなど、クルマとはまったく異なった挙動を示すことも。

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バイクは、クルマとは異なる動きをする

このような予測のつきにくいバイクの挙動は、クルマの自動運転システムに搭載されたアルゴリズムを混乱させてしまうことがあるという。このため、クルマの自動運転のテスト走行にバイクを参加させると、バイクライダーが思わぬ事故に巻き込まれるリスクが高まる。

AB DynamicsとAutoRDによるバイクの無人運転デバイスは、クルマの自動運転システムのテストで使用されるもの。テスト中に接触などが発生した場合でも、人間のライダーが怪我をすることはないというメリットを持っている。

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事故が発生しそうなシチュエーションをあえて試しても
誰も怪我をしないで済む

ちなみに、バイクにはBMWのスクーターC1が採用された。C1のルーフは各種センサーを取り付けるのに適しているというのが、この車種が採用された理由のひとつだそうだ。

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なるほど!