「nuvo.」は、現代版のペニーファージング。カナダ バンクーバーに程近い、米国ベリンハムのbicymple.が開発した。

前輪を直接漕ぐ自転車、bicymple.の「nuvo.」
現代版のペニーファージングbicymple.の「nuvo.」

bicymple.は2014年に、後輪を直接漕ぐ自転車「go.」と「play.」で話題になったメーカー。後輪にペダルを取り付けることでチェーンなどの可動部分を減少させ、自転車の構造とデザインをシンプルなものにした。


今回発売される「nuvo.」は、後輪ではなく、前輪を直接漕ぐタイプ。「go.」と「play.」で培ったノウハウを活用し、19世紀に流行したペニーファージングのようなデザインを楽しめる一台に仕上げられた。

前輪を直接漕ぐ自転車、bicymple.の「nuvo.」
一度は乗ってみたかったペニーファージングを
いつも手元に

ペニーファージングが流行した時代には、自転車の速度を上げるには前輪の径を大きくするしかなく、この結果自転車は危険で実用性のない乗り物と化してしまった。だがbicymple.は、ペニーファージングのデザイン自体はいまも多くの人が面白いと感じられる、優れたものであると主張する。また、前輪を直接漕ぐという体験は、実際にやってみるととても楽しいものだそうだ。その面白いデザインと楽しいペダリング体験を、現在の技術で安全に再現したのが「nuvo.」というわけだ。

19世紀に流行したペニーファージング
参考画像:19世紀に流行したペニーファージング
一人ではサドルに上れない&サドルから降りられないなど、実用性に乏しかった

前輪は36インチで、後輪が24インチという構成。「go.」「play.」同様、チェーンなどのパーツが少ないシンプルな構造により、メンテナンスに手間がかからないなどのメリットを享受できる。

19世紀に流行したペニーファージング
ホイールベースが短いので
独自の乗り心地を得られるのだとか

前輪を直接漕ぐ自転車、bicymple.の「nuvo.」-ペニーファージング気分を楽しんで
FFなので一般的な自転車(MR)より、雪道に強いのだそう(本当??)

バリエーションは2タイプ。シングルスピードで前後輪にディスクブレーキを搭載した「Singlespeed」と、2段変速機を搭載し前輪キャリパー&後輪ディスクブレーキが採用された「2-speed」が用意された。「Singlespeed」は時速13~16キロ程度、「2-speed」は時速19~24キロ程度での走行が可能だそうだ。

前輪を直接漕ぐ自転車、bicymple.の「nuvo.」
「2-speed」なら、通勤に使えるかも?

興味深いのは「2-speed」の変速方法。クランク中央にボタンが付いており、これをかかとで押す仕組みだ。「部品点数を減らすことで、故障とメンテナンスの手間を減らす」のがbicymple.のフィロソフィーだが、変速方法にもそれが生きている。変速機を直接操作することで、ケーブルやレバーなどのパーツを不要とし、さらにケーブルの交換などのメンテナンスも不要とした。

bicymple.「nuvo.」2-speedの変速方法
クランクのぽっちを足で押す

bicymple.は現在、「nuvo.」の国際的なプロモーション目的でクラウドファンディングサイトKickstarterでプロジェクトを実施中。本稿執筆時点では999ドル+送料(150ドル)などで「Singlespeed」を、1,499ドル+送料(150ドル)などで「2-speed」を入手可能だ。出荷はプロジェクト終了の翌月である2018年8月に予定されている。

前輪を直接漕ぐ自転車、bicymple.の「nuvo.」