Christopher Paris Lacsonさん率いるフィリピンのBanattiが、「Green Falcon」を制作した。竹の可能性を世に知らせる目的で作られた電動バイクだ。

竹製バイク「Green Falcon」

竹が使用されているのは外装パーツ。竹を手作業で組み上げて製造しており、独特の模様を生み出している。竹の外装パーツと聞くと強度に不安を覚える人もいるかもしれないが、Lacsonさんによれば加工した竹はスチールに近い強度を出せるという。


竹製バイク「Green Falcon」

一方、竹には水に弱いという欠点がある。このため、竹の表面はエポキシ樹脂で防水塗装され、雨の多いフィリピンの気候に対応した。

電動バイクはガソリンバイクと比べると、デザインの自由度がとても高い。「Green Falcon」はその自由度の高さを活かし、ガソリンバイクには見られない外観とされた。例えば、シートは馬の鞍をイメージしてデザインされたものだそうだ。

竹製バイク「Green Falcon」

搭載されたモーターの最高出力は3.3kW(4.4hp)で、最大トルクは150Nm(110lb-ft)。Lacsonさんによれば、このモーターの性能をフルに活かせば、最高速度は120キロに達するという。だがマニラの交通法規に合わせ、最高速度は60キロに抑えられた。1回の充電での航続距離は45~60キロ程度だそうだ。

Banttiという社名はフィリピン語のBanatからきており、“フィリピンのDucati”、“フィリピンのFerrari”と言えるバイクや車を作りたいという思いが込められているという。

Banattiは竹製バイクの公道走行許可を取得した後、コレクター向けに1台2万ドル程度で販売する予定。

竹製バイク「Green Falcon」