
「WAU」は、シートステーにウィンカーを組み込んだ電動アシスト自転車。英国ロンドン在住のLinas T. Pozerskisさんが開発した。バッテリーケースの形状もユニーク。

欧米で流行しつつある“全部入り自転車”のひとつ。クルマから自転車に乗り換える人向けのもので、自転車用のアクセサリーを後付けしなくても、基本的な機能が最初からすべて装備されているのが特徴だ。それまでクルマに乗っていた人にとっては、ライトを買ってきて取り付けるだけでも面倒な作業となるが、「WAU」では灯火類は最初から装備されている。

「WAU」ロゴも、夜間点灯可能
また、毎日自転車に乗るようになった人が驚くのが、自転車タイヤのパンクの多さとその対処の面倒くささ。「WAU」はこれに対応するため、既存の“全部入り自転車”同様、パンクしにくいタイヤを採用した。

わやです
「WAU」が既存の“全部入り自転車”と異なるのが、シートステーにライトを組みこんだ点。このライトは夜間にはテールライトとして機能するだけでなく、ブレーキをかけたときにはブレーキライトとして機能する。さらに、このライトには、ウィンカーとしての機能も組み込まれた。シートステーは左右2本あるので、ウィンカーとして使用するのにはぴったりなのだそうだ。

「左に曲がります」
バッテリーケースの形状もユニーク。電動アシスト自転車ではバッテリーケースをどう処理するか?がデザイン上の大きな課題となっているが、「WAU」ではこれをひと目で「WAU」とわかるアイコニックな形状とした。

通勤用でなら問題のないデザイン
バッテリーケースとトップチューブの間にできた隙間を「キャリーハンドル」として活用。都市部での移動でありがちな、自転車を担いでの階段の上り下りに便利だとしている。

「WAU」の重量は、もっとも重いモデルで21キロと決して軽量とはいえない。また、後輪ハブドライブの採用により、重心もかなりリアに寄っている。だがこの「キャリーハンドル」があれば、効率よく持ち上げることができるそうだ。


危険です
オプションでサウスペンションも装備できる。都市部で多い、ちょっとした段差越えに便利だ。

このように興味深いデザインとスペックを持つ「WAU」ではあるが、日本で公道を走行するにはスペックを一部変更する必要がある。その点についてLinas T. Pozerskisさんに複数回にわたり問い合わせをしているが、本稿掲載までに回答を得ることはできなかった。回答あり次第、本稿内でお知らせしたい。
