
フォードによれば、英国の45パーセントの犬は、花火の音を恐れるのだそう。このため、多くの人が楽しみにしている新年を祝う花火の打ち上げは、犬にとっては恐怖のイベントとなることがあるそうだ。


フォードは犬たちが花火の音から感じるストレスを減らすため、フォードのクルマに搭載されているアクティブノイズキャンセリングシステムを、犬小屋にも装備した。システムのマイクが花火の音を検出するとスピーカーが逆位相の音を発生し、花火の音を低減する。


犬小屋の壁には消音材も組み込まれ、犬小屋内の静音性を高めた。

これら技術により、フォードの開発した犬小屋は、飼い主に対しては花火を存分に楽しめる時間を、犬に対しては落ち着いて飼い主が戻ってくるのを待つ環境を提供可能となった。

英国の著名なドッグトレーナーGraeme Hall氏は、次のように述べている。
「多くの犬が花火を恐れることがわかっている。犬は人間の4倍の聴力を持っており、しかもより幅広い周波数の音を聞き取れるためだ。新年を祝う花火の前に、愛犬を怖がらせない備えをしておくのは大事なことだ。また、その備えをする過程で、ペットが安心でき落ち着ける場所がどのようなものかを、飼い主は理解できるようになるだろう」
今回製作された犬小屋はプロトタイプであり、販売の予定はない。だがフォードは今後もクルマ製造で培った技術を、クルマ以外の日常生活に活かせる製品の開発を続けていくとしている。
