
(画像は同社公式YouTubeチャンネルから)
ホンダはHonda Collection Hallでは、歴代製品を走行可能な状態に保つ「動態保存」を行っており、その一環として定期的にマシンを実際に走らせる走行確認テストを実施しているという。
今回公開された動画は、その走行確認テストの模様を撮影したもの。バイクの走行動画にありがちな映像を盛り上げる音楽やナレーションなどは一切なく、ただ「HONDA EZ-9」が走るだけのシンプルな仕上がりとなっている。だがそのおかげで、「HONDA EZ-9」のエンジン音をじっくりと楽しめる。

(画像は同社公式YouTubeチャンネルから)
「HONDA EZ-9」は、1990年8月に発売されたオフロード走行専用車。最高出力7.8PSを発揮する強制空冷・2ストローク・単気筒 89.7ccエンジンが搭載されている。このエンジンにクラッチ操作不要の無段変速オートマチック機構が組み合わされ、初心者でもオフロード走行を気軽に楽しめる仕様とされた。また、自転車に慣れた人も異和感なく扱えるよう、後輪ブレーキはハンドブレーキとフットブレーキの2系統が採用されていた。

(画像は同社公式YouTubeチャンネルから)
だがやはり「HONDA EZ-9」の最大の特徴は、近未来感覚とも呼ばれた独自のデザイン。エンジン、排気管、チェーン、燃料タンクやオイルタンクまで、メカはすべてカバーされ、このため、一見おもちゃのバイクのようなルックスに仕上げられている。だがこのデザインは、オフロード走行で小枝などを巻き込みにくくするためのものだそうだ。

「HONDA EZ-9」の1990年当時のメーカー希望小売価格は24万9,000円だった。