時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」

「Pantera」は時速72キロで走れる電動スケートボード。オーストラリアメルボルンに本拠をおくBajaBoardが開発した。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
時速72キロで走れる電動スケボーBajaBoard「Pantera」

BajaBoardは、パワフルな電動スケートボードの開発・販売で知られる企業。これまで2WDの「G4」と4WDの「G4X」を販売してきた。


「G4」は最高速度時速55キロで走行でき、ラストマイルの移動に便利な乗り物だ。日本の都市部ではあまり考えられないが、欧米では電車では通勤できないorしずらい場所にオフィスがあるケースは珍しくない。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
時速55キロはあくまで最高速度
通勤時のスピードは控えめに

例えば米国Googleの本社に電車で通勤する場合、最寄駅(CaltrainのMountain View駅)からオフィスまでの距離は約3.5キロで、徒歩だと約45分かかってしまう。この距離を毎日歩いて往復するのはちょっと無理だろう。だが「G4」を利用すれば約4分で到着可能だ。スケートボードなので電車内に持ち込むのも簡単だし、オフィスではデスクの下に収納しておける。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
CaltrainのMountain View駅から米国Google本社の徒歩ルート
途中にはコンピュータ博物館や映画館がある

「G4X」は4輪駆動により、スタートの鋭さを高めた製品。0-50km/h加速はわずか3秒だという。また悪路走破性も高まっている。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
スタートの鋭さを高めた4輪駆動の「G4X」

今回発表された「Pantera」は、その「G4X」をさらにパワフルにしたスケートボード。前述の通り最高速度は時速72キロとされた。技術的にはさらに高速にできるそうだ。そうしなかった理由を同社のGeorge Liさんに尋ねたところ「する必要があるかい?」との答え。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
「G4X」をさらにパワフルにしたスケートボード「Pantera」

例えば、クルマで時速72キロで走っていたときに事故を起こしたとしよう。シートベルトやエアバッグに守られたとしても、ドライバーも同乗者も無傷ではいられない。だが電動スケートボードで時速72キロで走行していたときに事故を起こしたら、守ってくれるものは何もない。うっかり通勤で使ったら、毎朝が命がけの戦いとなる。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
そんな通勤は嫌だ…。

モーターの最大出力は10.7hpで、これは50CCバイクのそれを上回っている。バッテリー容量は1,100Whでフル充電で最長45キロの走行が可能だ。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
もはやライバルはバイク?

価格は6,660米ドル。「Pantera」は完全受注生産で、注文を受けてから約4週間かけてカスタムビルドされる。購入希望者は同社Webサイトから申し込むことになるが、申し込む前には時速72キロの電動スケートボードに乗ることのリスクをもう一度よくよく考えて欲しいと、George Liさんは述べている。

時速72キロで走れる電動スケートボードBajaBoard「Pantera」
経験豊富なスケートボーダー向けの商品
ビギナーの方の購入は避けて欲しいとのこと