三菱「eK X(クロス)」が3月28日に販売開始された。SUVテイストを持つクロスオーバーモデルで、新採用のHYBRIDシステムによる低燃費で力強い走りを特長としている。
SUVテイストを持つクロスオーバーモデル
三菱と日産による合弁会社NMKVが企画・開発マネジメントした新型軽自動車。三菱の約60年にわたる軽自動車づくりのノウハウと、日産の先進技術が注ぎ込まれている。
デザインコンセプトは「キュート・ビースト」。フロントフェイスには三菱のフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が採用された。垂直に通したメッキバーと水平基調のグリルを組み合わせ、信頼感を表現している。
ポジションランプは視認性のよいボンネットフード下に配置。インナーレンズの形状を工夫し、美しいクリスタル感を演出した。縦型の3灯式LEDヘッドライトは上2段にロービーム、下にハイビームが配置されており、対向車が感じる眩しさを抑えている。
サイドビューではサイドシルガーニッシュとホイールアーチをブラックにし、さらにホイールアーチには専用のデカールを設定することでSUVらしさを強調した。
リヤは張りのあるアッパーキャビンを厚みのあるバンパーで支える構成で、SUVらしい安定感を表現した。また、Cピラーから連続するリヤコンビランプも特徴的な形状とし、ワイドなゲート開口との両立を図った。
ボディカラーは計11通りのカラーバリエーション。6色のモノトーンに加え、5通りの2トーンカラーが設定された。
インテリアはブラックを基調としつつ、ブルーを差し色としたカラー構成。シートには凹凸感のある生地にハニカム調エンボス加工を施し、タフで機能的なイメージを表現している。
インストルメントパネルは水平基調の「ホリゾンタルアクシス」デザインコンセプトに基づいたもの。良好な前方視界を確保した。
パワートレインではHYBRIDシステムを採用。エンジンとモーターの連携によって燃費を向上させつつ、より力強く滑らかな走りを可能としている。加速時はバッテリーに蓄えた電力を利用し、モーターが駆動力をアシスト。減速時には電気エネルギーをリチウムイオンバッテリーへ効率的に充電する。
先進技術では、高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT(マイパイロット)」を搭載。高速道路でクルマ側のシステムがアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を支援することで、ドライバーのストレスや疲労を軽減し、ロングドライブをサポートする。
その他、「アダプティブクルーズコントロール」「車線維持支援機能」なども搭載された。駐車をサポートする「マルチアラウンドモニター」や、雨天でも後方が見やすい「デジタルルームミラー」も採用されている。
メーカー希望小売価格はMグレード(2WD車)が141万4,800円で、Gグレード(2WD車)が155万5,200円。インタークーラー付ターボチャージャーを搭載したTグレード(2WD車)が163万6,200円。
三菱は同時に「eKワゴン」も発売した。こちらもNMKVが企画・開発マネジメントした軽ハイトワゴンで、2013年6月以来約6年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
デザインコンセプトは「THE CUTE CHIC(キュート・シック)」。フロントフェイスはクロムメッキ処理を施した水平基調のグリルがヘッドライトへと連続するデザインとし、ワイド感を表現した。
ボディカラーには新色の「ミントブルーメタリック」を含め、シックな7色が設定されている。
インテリアカラーはライトグレーが基調。シートにはボリューム感のある生地が採用され、シンプルな柄で明るくカジュアルなイメージが表現された。
メーカー希望小売価格はMグレード(2WD車)が129万6,000円で、Gグレード(2WD車)が137万7,000円。