トヨタのピックアップトラックをキャンピングカーに―KIMBOの「6 Series」

「6 Series」は、トヨタ「TACOMA」などのミッドサイズピックアップトラックに“載っけて”固定し、キャンピングカーに改造するキット。米国ワシントン州Bellinghamに本拠を置くスタートアップ企業KIMBOが開発した。

トヨタのピックアップトラックをキャンピングカーに―KIMBOの「6 Series」
載っけるキャンピングカーキット「6 Series」

「6 Series」をデザインしたのはKIMBOのMark King氏。King氏はシンプルな生活を目指し、エアストリームのキャンピングトレーラーで数年間生活したという。だがその後、ものを持たない生活をさらに突き詰めたいと考えてキャンピングカーを自作。それがKIMBO「6 Series」の原型となったそうだ。


エアストリームのキャンピングトレーラー
参考画像:エアストリームのキャンピングトレーラー
サイズはかなり大きめ

トレーラーの室内は原子力潜水艦の内部にヒントを得たもの。狭い空間を最大限に活用しており、その結果、「え?そこにそんなものが?」と驚く配置がなされている。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
原子力潜水艦の内部にヒントを得た室内

入ってすぐにキッチンやシンクが設置されていることには誰も驚かないだろう。だがシャワーがベッドのすぐ脇に設置されているのには驚く人が多いはずだ。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
このシャワーカーテンの向こうはベッド!
湿気るのでは??

ここは普段はソファが置かれている場所。King氏はソファの座面を支える座枠にシャワーの防水パンを組み込んだ。これにより、狭い床面積を最大限に活用している。

原子力潜水艦の内部にヒントを得たもの。狭い空間を最大限に
このソファのクッションと座面を外し

エアストリームのキャンピングトレーラーで
シャワーカーテンを取り出して天井から吊り下げれば

エアストリームのキャンピングトレーラーで
シャワールームに!

ちなみにソファーは2台設置されており、友達を部屋(?)に招いて食事やお酒を楽しめるという。ソファーのすぐ横にはエアコンが設置された。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
ソファーは2台設置

トヨタのピックアップトラックをキャンピングカーに―KIMBOの「6 Series」
ソファの横にはエアコンを設置
…これは寒いのでは??

ソファの上の“ロフト”部分はベッドスペース。137x190センチサイズのダブルベッドが設置されており、2名での就寝が可能だ。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
テレビもないし
本当に物を持たない生活ですね

窓が少ないのも「6 Series」の特長であり、原子力潜水艦内部を思わせるポイント。もちろん、窓が多い方が外の景色を眺められて楽しいのだが、その分ボディ剛性が下がってしまう。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
右側側面には窓が無い

エアストリームのキャンピングトレーラーで
室内から見た窓の無い壁面
落ち着く?

「6 Series」は窓の少ない構造にすることで製造費用を抑えながらもボディ剛性を高め、暖房効率を向上させ、さらに壁掛け収納の場所を増やした。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
豊富な壁掛け収納
King氏は本が好きみたいですね

暖房器具としてはプロパンガスを燃料とした暖炉を設置できる。Bellinghamは冬はかなり寒い地域なので、暖炉があれば、視覚からも暖かくなれるだろう。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
炎が上がってます

価格はベースキットが1万4,999ドルから。キッチンやシンクを取り付けるには別途2,000ドルが必要となる。シャワーは1,300ドル、ソーラーパネルは700ドル、エアコンは900ドルなど、利用者のライフスタイルに合わせてオプションを選択可能だ。

エアストリームのキャンピングトレーラーで
プロパンガスは暖炉用

「6 Series」は完全受注生産。発注から完成までには6~8週間かかるという。日本からでも注文はできるが日本への配送はしておらず、欲しいという方は同社所在地である米国ワシントン州まで受け取りに取りに来て欲しいとのこと。